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『ターミネーター:ニュー・フェイト』『T2』の「正統な続編」は、紛うことなき“本物”だった!(with IMAXレーザー鑑賞レポート)

(C)2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film

『ターミネーター:ニュー・フェイト』『T2』の「正統な続編」は、紛うことなき“本物”だった!(with IMAXレーザー鑑賞レポート)

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サラの勇姿を際立たせるIMAXレーザー上映



 先ほど映像面での見ごたえについて言及したが、臨場感を感じられたのは、TOHOシネマズ新宿に導入されたIMAXレーザーの影響も大きかったように思う。このIMAXレーザーとは何なのか、という話だが、端的に言うと「4Kレーザー投影によって、映像がより鮮明になる」「12chサラウンドシステムでより立体的な音響になる」といった代物。従来のIMAX上映に比べて、シャープでカラフルになった、という感覚だ。


 『ターミネーター』シリーズの特徴は、敵が昼夜問わずに襲い掛かってくること。1度ロックオンしたら止まらず、どこまでも追跡してくるのがターミネーターの恐ろしさだが、この設定はIMAXレーザーと非常に相性が良い。昼のシーンはより鮮やかに、夜のシーンはより明るく描かれるため、見やすさが大幅に増しているのだ。夜の闇の中をREV-9が迫ってくるシーンなど、映像がつぶれてしまうことなく楽しめるのは大きな魅力だろう。



『ターミネーター:ニュー・フェイト』(C)2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film


 また、本作は前半の舞台がメキシコへと移ったため、広大な自然のショットも増加。冒頭には、波が寄せては返すさまをアップで映したシーンも挿入され、「IMAX映え」な映像がこれまで以上に多い。


 さらに、ティム・ミラー監督のアクロバティックなアクション自体、どデカいスクリーンを想定して作られているため、「IMAXで見た方が良い」はデフォルトなのだが、IMAXレーザーを体験した立場からすると、より細かい部分まで肉眼で追えるようになっているのはうれしいところだ。


 『ターミネーター:ニュー・フェイト』では序盤から『ターミネーター2』のサントラがぜいたくに使われており、IMAXレーザーならではの「音像に囲まれる」体験は、シリーズファンなら身震いしてしまうほど。先ほどのT-1000とREV-9の話ではないが、IMAXの「上位互換」的な存在といえる。


 『ターミネーター2』の正統な続編であれば、やはり特別な環境で楽しみたいものだ。IMAXを超えるIMAXレーザーの驚異的な表現力は、28年ぶりの“続き”に挑むのに最適といえる。



TOHOシネマズ新宿/IMAXレーザー


 …とここまで書いたが、やはり本作の主人公は他の誰でもなく、サラ・コナー。63歳を迎えてもなお衰えない鋭い眼光と圧倒的なオーラ、周囲を平伏させるほどの美しさ、そして他の追随を許さない“強さ”を保ち続けるリンダ・ハミルトンを、できるだけ大きい画面で堪能してほしい――というのが正直なところだ。


 しわの1つひとつまで、サラの戦い続けた時間を示す“小道具”として利用する大女優ハミルトン。彼女の勇姿を、ぜひ最高の映像と音響で見届けていただきたい。



文: SYO

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイト勤務を経て映画ライターに。インタビュー・レビュー・コラム・イベント出演・推薦コメント等、幅広く手がける。「CINEMORE」「FRIDAYデジタル」「Fan's Voice」「映画.com」等に寄稿。Twitter「syocinema」



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作品情報を見る



『ターミネーター:ニュー・フェイト』

2019年11月8日全国ロードショー

(C)2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film


※2019年11月記事掲載時の情報です。

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