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『ブレックファスト・クラブ』年を経ると見えてくる、作品に隠された郷愁と諦念

(c)Photofest / Getty Images

『ブレックファスト・クラブ』年を経ると見えてくる、作品に隠された郷愁と諦念

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主要キャストとジョン・ヒューズの関わり



 『ブレックファスト・クラブ』主要キャストは当時、ジャド・ネルソンが25歳、エミリオ・エステベスとアリー・シーディーが23歳、モリー・リングウォルドとアンソニー・マイケル・ホールが16歳だった。この作品をきっかけにエミリオは、<ブラットパック>と呼ばれるハリウッド若手俳優集団の中心人物となったが、彼らは別々の作品で共演することにより仲間意識を高めていた。


 例えば『セント・エルモス・ファイアー』(86)では、エミリオ・エステベス、ジャド・ネルソン、アリー・シーディの3人が共演。『ブルー・シティ/非情の街』(86)では、ジャド・ネルソンとアリー・シーディが共演している。


『セント・エルモス・ファイアー』予告


 また、本作の主要キャストはジョン・ヒューズとの関わりが深い。監督作品『すてきな片想い』(84)では、モリー・リングウォルドとアンソニー・マイケル・ホールが共演。この映画で“リングレッツ”と呼ばれる熱狂的なファンを生んだモリーは、製作・脚本作品『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』(86)にも主演。アンソニーは、監督作品『ときめきサイエンス』(85)や脚本作品『ホリデーロード4000キロ』(83)に出演している。さらにアリー・シーディは、プロデュース作品『オンリー・ザ・ロンリー』(91)に出演しているという縁がある。


 本作の編集を担当しているのはディディ・アレン。『狼たちの午後』(75)や『レッズ』(81)でアカデミー賞候補となった人物だ。『ブレックファスト・クラブ』の主な舞台となるのは図書室内。密室劇は単調になりがちだが、この映画の後半は20分以上も会話劇が続くことになる。そこで彼女は、イマジナリ−ラインをあえて無視したり、引きの画やアップの画を繰り返すなどのリズムを導いていることを窺わせる。ジョン・ヒューズ監督と組むのは本作だけだが、『狼たちの午後』が密室劇であったことから、その手腕が買われることとなった。


 ちなみにエミリオは、自身の監督・脚本作品『パブリック 図書館の奇跡』(18)で、ホームレス救済のために図書館に立て籠もる主人公を演じていた。奇しくもその設定は、自ずと『ブレックファスト・クラブ』の設定を想起させるのである。



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