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『ゴーストバスターズ』初期段階で想定されていた、幻のメンバーとは一体誰?

(c)1984 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

『ゴーストバスターズ』初期段階で想定されていた、幻のメンバーとは一体誰?

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当初想定されていたのは全く違うメンバーだった?



 興味深いことに、ダンは当初、この企画を『ブルース・ブラザーズ』に続くジョン・ベルーシとの共演作として見据えていた。願わくは、あの大フィーバーをもう一度。トレードマークのブラックスーツとサングラスを脱ぎ捨て、今度はオバケ退治の作業服へと鞍替えして一騒動引き起こそうと考えていたのだ。


 また、ダンはもう一人の共演者として当時すでに「サタデー・ナイト・ライブ」や『48時間』で飛ぶ鳥を落とす勢いだったコメエィ俳優エディ・マーフィを想定していたとも言われ、つまりかなり初期段階における頭の中の想定では、まさにドリームチームともいうべきダン、ベルーシ、マーフィの3人組が出来上がっていたことになる。


 だが1982年の3月、コメディ界の破天荒な怪人として誰からも愛されたジョン・ベルーシは、LAのシャトー・マーモント・ホテルで薬物中毒にて33歳の若さで死去。また、当時大忙しだったエディ・マーフィのキャスティングも叶うことはなかった。夢のトリオは幻に消えたのである。


リアル志向への修正と、伝説の3人組の誕生



 ダンは盟友ベルーシの死を乗り越えて、書きかけの脚本を80ページほどの内容にまとめあげる。それをかねてより連絡を取り合っていたアイヴァン・ライトマン監督に見せたことで、いよいよ運命は動き始めることに。ここでアイヴァンは率直に「面白い!」と感じたものの、その通りの内容でいくと製作費がかさんで実現不可能だと思ったそう。そこで友人のハロルド・ライミスを誘って、大幅な修正を行うことになる。こうして本作のストーリーラインは、胡散臭いオバケ退治業者がどのように起業され、どのように軌道に乗っていったのかをリアルな視点で描く方向へシフトしていったのだ。



『ゴーストバスターズ』(c)1984 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.


 かくして企画や中身が固まっていく過程で、これまでダンとは「サタデー・ナイト・ライブ」などで交流があり、さらにアイヴァンの監督作『パラダイス・アーミー』に主演していた人気者ビル・マーレイが、いわばジョン・ベルーシの空白を埋める役柄としてキャスティング。さらにメガネ姿で真面目顔の研究者肌、イゴン・スペングラー役には、クリストファー・ウォーケン、ジョン・リスゴー、クリストファー・ロイド、ジェフ・ゴールド・ブラムなどが候補に挙がったが、最終的に「自分が執筆した脚本だから自分自身がいちばんこの役柄のことを理解している」という判断から、ハロルド・ライミスがその役に就任。こうして今や伝説となった3人が出揃い、二人三脚体制で疾走を始めるのである。



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