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『追跡者』20年以上経った今こそ見直したい、堅物ジョーンズと異端児ダウニーJr揃い踏みアクション

(c)Photofest / Getty Images

『追跡者』20年以上経った今こそ見直したい、堅物ジョーンズと異端児ダウニーJr揃い踏みアクション

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トミー・リー・ジョーンズのアメとムチがたっぷり



 映画『追跡者』が作られた意味があるとすれば、それは『逃亡者』の続編であることではない。だって、あの時完結してしまった物語には誰も「その後」なんて求めていないから。だとするなら、製作される理由はただ一つ。我々の心に宿った「あのトミー・リー・ジョーンズ演じるキャラクターをもっと見たい」という思いを満たすことに尽きる。


 思えば、助演男優賞オスカーを獲得するまでのトミー・リー・ジョーンズは、なかなか単独主演を張れるような俳優ではなかった。その眉間にしわを寄せた威圧感、無骨さ、堅物感などからクセのある悪役キャラとして起用されることばかりだったが、ちょっとした瞬間に滲み出るなんとも言えない妙味に光が当てられることで、どんどん人間性が増し、世間の注目度は大きく変わっていくこととなる。



『追跡者』(c)Photofest / Getty Images


 その転換は『沈黙の戦艦』(92)や『逃亡者』などで始まり『メン・イン・ブラック』(97)にて一つの完成形を見せるわけだが、同じ時期に製作された『追跡者』もまた「私たちの見たかったトミー・リー・ジョーンズ」の魅力を目一杯に詰めこんだ、いわばボーナス・ステージのような作品と言えよう。いわゆる「部下を叱咤しながらぐいぐい引っ張る上司キャラ」というイメージはこの頃に確立されたものだ。


 とりわけ映画の冒頭、険しい顔で、鳥の着ぐるみを身にまとって奔走するジョーンズの演技は、ファンによっては「ここが最大の見せ場!」と太鼓判を押す人もいるほど。やや狙いすぎている感も否めないが、およそ人生のこの時期にしか実現しえなかったスクリーン上の妙演が、特別な破壊力で我々を釘付けにしてやまない。



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