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『るろうに剣心』驚異のアクションで漫画実写化に革命を起こした、大人気シリーズ!

(c)和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

『るろうに剣心』驚異のアクションで漫画実写化に革命を起こした、大人気シリーズ!

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『るろ剣』流アクションが凝縮された「百人斬り」



このように、緻密に計算されたエンターテインメントである実写版『るろうに剣心』シリーズだが、本作の最大の魅力といっても過言ではないアクション面について、第2作『るろうに剣心 京都大火編』、第3作『るろうに剣心 伝説の最期編』、第4作『るろうに剣心 最終章 The Final』、第5作『るろうに剣心 最終章 The Beginning』を例に、考えていきたい。


まずこの2作の概要だが、原作の人気キャラクター、志々雄真実(藤原竜也)が満を持して登場。この志々雄、抜刀斎の後任を引き継いだ暗殺者だったが、情報の漏洩を恐れた雇い主の明治政府に口封じに遭い、全身に重度のやけどを負った非業の人物。裏切者たちによって建てられた明治政府に落とし前をつけさせようと立ち上がり、「所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬ」を掲げて“国盗り”に打って出る。


全身を包帯でくるまれた歪なビジュアルながら、圧倒的な“声の圧”で志々雄を演じ切った藤原の存在感は、驚嘆の域。天賦の剣才を持つ志々雄の部下、瀬田宗次郎を演じた神木隆之介や、剣心の命を狙う隠密・御庭番衆の頭領・四乃森蒼紫に扮した伊勢谷友介など、人気俳優が漫画から抜け出たような変身度合いで参加しているのもうれしいところだ。



『るろうに剣心』の第1作は冒頭数分の魅せ方が秀逸だったが、『るろうに剣心 京都大火編』もまた、前作以上に拡大したスケールで、観客の度肝を抜く。燃え盛る火柱のなか、志々雄が宣戦布告する姿が描かれ、予算も作品の強度も、もちろんアクションやスペクタクルも大きくパワーアップしたことが明確に示されるのだ。この辺りの「ファーストインプレッションで観客をつかむ」方法論は、見事に洗練されており、大友流エンターテインメントの1つの武器といえるかもしれない。


第4作『るろうに剣心 最終章 The Final』では、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』で剣心に姉・雪代巴(有村架純)を斬殺された雪代縁(新田真剣佑)が、機関車の中で切った張ったの大暴れを披露。『るろうに剣心 最終章 The Beginning』では、捕らえられたふりをして敵方のアジトに潜入した抜刀斎が、その場の侍たちをせん滅する。


第1作では確認できたコミカルなシーンは鳴りを潜め、前半からダークな展開が続くのも『るろうに剣心 京都大火編』の特徴。志々雄一派に牛耳られた山村では、村人の死体が見せしめとして吊るされ、子どもたちは発狂。怒りに駆られた剣心は、その場にいた敵の軍勢を目にもとまらぬ百人斬りで仕留めていく。


このバトルシーンは、佐藤の流麗な身のこなしとほとばしる激情がミックスされた非常に観ごたえのあるものになっており、一種の剣舞のように滑らかながらも、逆刃刀が当たった際の“痛み”も克明に刻み付けられている。見た目は派手だが、生身の肉体の躍動をちゃんと感じさせてくれるのだ。




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