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弱さを感じた上で立ち向かう花菊に憧れていました『菊とギロチン』木竜麻生インタビュー【Actor’s Interview Vol.2】

弱さを感じた上で立ち向かう花菊に憧れていました『菊とギロチン』木竜麻生インタビュー【Actor’s Interview Vol.2】

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花菊を追体験する



Q:女相撲もかなり大変そうでしたね。これもメイキングでみましたが、撮影前のぶつかり稽古なんて、もう本格的な体育会系でしたね。


木竜:あのメイキングの日が稽古初日だったんです。まだ他の出演者の方とも全然仲良くなれてないし、監督とも言葉すら交わしてないけど、とにかくヘトヘトになるまでぶつかり稽古をさせられました。よく、お相撲さんがフラフラになりながら声を振り絞ってぶつかっているのをテレビとかで見ると思いますが、あの気持ちがよく分かりましたね。声を、気合を出さないと、本当に体が動かないんです。まさに体育会ですよね。


 ぶつかりを受ける側もきっとしんどいと思うんです。お互いしんどいところを、きつい言葉を掛けて何度もぶつかり稽古をするわけです。でもそこを手加減せずにやってくれたので、本気で分かり合えて仲良くなれたと思います。




 撮影期間中もずっと同じ宿で、同じ洗濯機でみんなで洗濯して、寝食共にしたのでそれも大きかったと思います。もちろん勝負のときは絶対負けたくないと思って立ち合いしてますけど、みんなお互いが敵と思ってるんじゃなくて、ライバルであり戦友で、同志だったと思いますね。


Q:花菊の「強くなりてえ。おら強くなりてえ」というセリフが印象的でした。これは撮影中の木竜さん自身ともシンクロするところがあったのでしょうか。


木竜:今の私の年代では、自分の思いを声に出すことを恥ずかしく思う人が、圧倒的に多いと思うのですが、花菊はちゃんと声に出して、しかも行動を起こしているんですよね。そうやって立ち向かっている花菊の姿に、憧れみたいな気持ちを持っていました。映画の中での花菊は、自分の弱さを感じて苦しい思いをしていますが、弱さを感じた上で立ち向かうからこそ、私はかっこいいと思っていました。




 また、映画のシーンとはいえ、女力士として奇異の目で見られたり、当時の女性たちへの抑圧を(花菊として)実際に受けるわけです。だから撮影を通して、花菊自身を追体験していたと思いますね。


Q:花菊へ憧れたとのことですが、演じ終わった後は、彼女に近づけた感じはしましたか。


木竜:近づけたかどうかは分からないですが、事前の稽古から撮影終了までの約3カ月半で、私自身圧倒的に変わったと思います。



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