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オズの魔法は映画の魔法【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.23】

オズの魔法は映画の魔法【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.23】

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悪い魔女の代名詞、西の魔女





 ドロシーの三人のお供に負けないくらい強烈な印象を残すのは、なんと言っても西の悪い魔女。三人ほど厚いメイクでもなければ大掛かりな衣装というわけでもなく、緑色の顔をした黒衣の魔女という古典的な姿でありながら、計り知れないパワーを感じさせる悪役だ。


 彼女が煙とともに現れたり消えたりするシーンもかっこよく、80年後に観ていても一体どうやって撮ったのだろうと思えるほど。そしてやはり、演じるマーガレット・ハミルトンの喋り方や笑い声、振る舞いがまさに悪い魔女といった風で、怪演と呼ぶほかない。その素顔は確かに西の魔女の面影がある面長な顔つきだが、朗らかで優しげな表情からは緑色の怪物なんてちょっと想像つかない。


 演技ってすごいのだなあと当たり前のことを思ってしまうのだが、そんな特殊メイクと素顔の比較もこの映画の見どころ。と言うのも、ドロシーが閉塞感のある日々を過ごすカンザスのシーンでも、三人のお供や西の魔女がそれぞれ素顔で別の役を演じているのだ。


 三人はドロシーの暮らす農場で働く陽気な男たちで、西の魔女のハミルトンは意地悪な地主ガルチさんを演じている(わりとそのまま魔女らしい顔つきなのでわかりやすい)。それぞれの人物が、オズの国側での人物と重なっているわけだ。ドロシーが一度家を飛び出してしまうのも、愛犬トトがガルチさんに理不尽な理由で処分されてしまいそうになるからだったが、オズの国に行ったあとも、同じ顔をした魔女と対決することになる。



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