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  3. あくまで必死に遺産を取り合ってくださいと、役者さんにお願いしました。市井昌秀監督『台風家族』【Director’s Interview Vol.39】
あくまで必死に遺産を取り合ってくださいと、役者さんにお願いしました。市井昌秀監督『台風家族』【Director’s Interview Vol.39】

あくまで必死に遺産を取り合ってくださいと、役者さんにお願いしました。市井昌秀監督『台風家族』【Director’s Interview Vol.39】

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オリジナル作品を作りたい



Q:市井監督は、もともとお笑い芸人をやっていて、その後映画監督を目指されたそうですが、何か転機みたいなものはあったのでしょうか。


市井:はい。お笑い芸人の髭男爵のメンバーだったんですけど、ネタの方向性で脱退したんです。当時はネタ作りのために、たくさん映画を見てましたね。芸人をやっていた時、僕自身はテレビに出るというよりも、コントを色々やってDVDを出したいとか、作品みたいなものを作りたっていう気持ちが強かったんです。そこから、シンプルに「演じる」っていうことをやってみたくなり、「劇団東京乾電池」の研究生になったんです。そこで学んだことはものすごく今に繋がっているのですが、結果的には本劇団員には残れませんでした。


その後、自分が出演するためには自分で映画を作ればいいんじゃないかって思いまして(笑)、26歳の時にENBUゼミナールに入りました。で、いざ映画作りを始めると、脚本を書いたり監督をする方が、演じるよりも全然楽しいっていうことに気づきまして、演技には全く未練がなくなったんです。




Q:元々ものづくりをしたい気持ちがあったんですね。


市井:そうですね。やっぱりゼロからコントを作ったりしてましたし、映画も自主制作でゼロから脚本を書いていたんで、やっぱりどこかでオリジナル作品をやりたいっていうのは常にありましたね。


Q:今後はどんな映画をつくっていきたいですか。


市井:コミカルなものを撮っていきたいです。僕は、コミカルなものは、人の心の痛みを描くための裏返しだと思っているんです。ただ笑える映画を撮りたいだけではなくて、ちゃんと人の心の痛みも描ける上での、コメディ映画を撮り続けていきたいですね。


Q:では最後に、このインタビューを読んでくださっている皆さんにメッセージを。 


市井:この映画は、自分と妻の両親に向けてつくった映画なんですが、でもその4人の先には何万という共感できる観客の方がいると思っています。また、いろんな方のおかげで上映が決まったので、まずは、ぜひ劇場で見て欲しいなと思っています。




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監督・脚本:市井昌秀

1976年4月1日生まれ。富山県出身。漫才グループ「髭男爵」元メンバー。初の長編作品となる自主映画『隼』(04)が、2006年の第28回ぴあフィルムフェスティバルにおいて準グランプリと技術賞を受賞。長編2作目となる『無防備』が08年の第30回ぴあフィルムエスティバルにおいてグランプリと技術賞、Gyao賞も受賞する。そして同年開催の第13回釜山国際映画祭のコンペティション部門にてグランプリ受賞、若い才能に与える「ニューカレンツ」部門で自主映画が受賞する快挙となった。翌年の第59回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品され国内外から高い支持を得た。

13年、商業映画第1作目となる『箱入り息子の恋』は、単館公開ながらも1億を超えるスマッシュヒットを記録。恋愛経験ゼロの青年と盲目の女性との恋を描き、高い評価を得た。同年、最も期待される新人監督に贈られる、第54回日本映画監督協会新人賞を受賞、主演の星野源を第37回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞に導いた。2017年には、瀬尾まいこ原作『僕らのごはんは明日で待ってる』(中島裕翔・新木優子W主演)、初野晴のベストセラー青春小説『ハルチカ』(佐藤勝利、橋本環奈W主演)の2作品が相次いで公開。 最新作は、朝日放送の連続ドラマ「サウナーマン~汗か涙かわからない~」が8月25日より絶賛放送中。




取材・文: CINEMORE編集部 F

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。




『台風家族』

監督・脚本:市井昌秀

出演:草なぎ剛 MEGUMI 中村倫也 尾野真千子 

若葉竜也/甲田まひる 長内映里香 相島一之 斉藤暁/榊原るみ・藤竜也

主題歌:フラワーカンパニーズ「西陽」(チキン・スキン・レコード) 

音楽:スパム春日井

制作:木下グループ

配給・制作:キノフィルムズ

(C) 2019「台風家族」フィルムパートナーズ PG-12

TOHOシネマズほか全国ロードショー

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