1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『ソウX』ケヴィン・グルタート監督 ジグソウがいなければ成立し得ない『ソウ』ワールド【Director’s Interview Vol.445】
『ソウX』ケヴィン・グルタート監督 ジグソウがいなければ成立し得ない『ソウ』ワールド【Director’s Interview Vol.445】

©2024 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.

『ソウX』ケヴィン・グルタート監督 ジグソウがいなければ成立し得ない『ソウ』ワールド【Director’s Interview Vol.445】

PAGES


主演俳優トビン・ベル、彼はまさにジグソウそのもの



Q:ジグソウ役のトビン・ベルには以前、取材させていただいたことがありますが、まさにジョン・クレイマーそのままの哲学者のような方だと感じました。一緒に仕事をされている立場として彼をどう見ていますか?


グルタート:トビンも僕も、生涯のなかで自分が関わった最高の作品は『ソウ』シリーズだと考えています。トビンにはジョン・クレイマーというキャラクターをずっと演じてきた経験値があり、同時にジョンが何を考えているのかを深く掘り下げています。ジョン・クレイマーは末期ガンに冒されたことで怒りの感情を抱いているけれど、それ以前の善人であった頃のジョンに、トビン自身は似ているのかもしれませんね。彼自身、存在感の強い人なので一緒にランチをしていると、ふとジグソウと一緒に食事しているような、そんな錯覚に陥ります(笑)。



『ソウX』©2024 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.


Q:トビン・ベルとのコラボレーションは、どのようにして進められるのですか?


グルタート:たとえば、ジョンの何気ないセリフ一つとっても、彼はその意味を探索し、その気持ちになろうとします。そのため、セリフの中にジョンが言わないであろうことが含まれていると、そのセリフを頑なに拒否するんです。それに彼はジグソウを決して“殺人犯”とは呼ばない。“死のアーティスト”という言葉でさえ、彼にとっては誇張された表現です。彼にとってジョンは、あくまで“人間”なのです。


Q:今回の映画で彼に拒否されたセリフはありましたか?


グルタート:あったかもしれないけれど、思い出せません(笑)。僕らも長く一緒に仕事をしているので、彼が口にしないであろうセリフは大体わかっています。仮にトビンがセリフで引っかかったりすると、それが納得いかないことは彼の目線でわかります。





PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『ソウX』ケヴィン・グルタート監督 ジグソウがいなければ成立し得ない『ソウ』ワールド【Director’s Interview Vol.445】