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<title>CINEMORE（シネモア）｜うんちくで映画をもっと</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/</link>
<description>読むと映画が観たくなる！CINEMORE（シネモア）映画に潜むうんちくは映画の新たな魅力を教えてくれます。うんちくを知ることでいつもの映画の楽しみ方が変わっていくはず。さぁ、うんちくで映画をもっと。CINEMORE。</description>
<dc:language>ja</dc:language>
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<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p1.html">
<title>『オブセッション　災愛』YouTubeが生んだホラー映画は、逆説的な恋愛指南書になり得るか?</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p1.html</link>
<description>26歳のカリー・バーカーが自身のチャンネルに短編のホラー映画『The Chair』をアップロードしたところ、長編映画化を打診される。そこでバーカーが一計を案じる。彼は『The Chair』ではなく、シンプソンズの四つの願いを叶えてくれる呪われた猿の手が登場するエピソードから着想を得た別のアイディア「Obsession」を売り込み、受理される。そして、完成した映画『オブセッション　災愛』は公開前から各国映画祭で話題を呼び、SNSを中心に注目度が爆上がり。2026年5月15日に全米公開されると批評と興行面の両方で成功を収め、100万ドルに満たない製作費ながらオープニング3日間で全米興収ランキング第3位に位置する、1,720万ドルの好ダッシュを記録する。</description>
<dc:creator>清藤秀人</dc:creator>
<dc:date>2026-07-22T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>オブセッション　災愛,カリー・バーカー,マイケル・ジョンストン,インディ・ナヴァレッテ,クーパー・トムリンソン,メーガン・ローレス,アンディ・リクター,ホラー,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p>　内気な青年ベア（マイケル・ジョンストン）は、バイト先の同僚で幼馴染でもあるニッキー（インディ・ナヴァレッテ）に恋しているが、その性格ゆえ思いをなかなか伝えられないでいた。そんな時、ベアはスピリチュアル系のアクセサリーショップで買ったおまじないアイテム“ワン・ウィッシュ・ウィロー（願いの柳）”を取り出す。取説に従って「ニッキーが誰よりも僕を愛してくれますように」と呟きながら、柳の枝をポキっと折ってみるとどうだろう!? さっき車で自宅前まで送ったものの、後ろ姿を見届けるしかなかったニッキーが突然舞い戻ってきたのだ。まるでおまじないが効いたかのように。だがそれは、ベアにとって嬉しさを遥かに通り越した悪夢の始まりだった!!</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/d060e75b8109853f81b8edc7fa72f6dc0a24313c208473c236c9aae0f2c938bf.jpg" style="width: 923.4px;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『オブセッション　災愛』© 2026 Focus Features LLC.</span></p>
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p1.html#a4647_p1_1">仕掛けたのは26歳のスケッチコメディアン</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p2.html#a4647_p2_1">誰しも思い当たる“恋愛あるある”が戦慄に変わる時</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p2.html#a4647_p2_2">去年の『WEAPONS ウェポンズ』から始まった?</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p2.html#a4647_p2_3">既成概念を打ち破った先にあるもの</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4647_p1_1">仕掛けたのは26歳のスケッチコメディアン</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　スマッシュヒットの裏にはユニークなストーリーが隠されていることが多い。ことの始まりは2023年。YouTubeのスケッチコメディアン（スケッチと呼ばれる短いシーンで構成されるコメディの作り手）、26歳のカリー・バーカーが自身のチャンネルに短編のホラー映画『<a href="https://www.youtube.com/watch?v=mhazCS14Tas" target="_blank">The Chair</a>』をアップロードしたところ、それが異色のサバイバルホラー『<a href="https://amzn.to/4gLWOWQ" target="_blank">FALL/フォール</a>』(22）で知られるプロデューサー、ジェームズ・ハリスの目に留まり、長編映画化を打診される。</p>
<p><br></p>
<p>　そこでバーカーが一計を案じる。彼は『<a href="https://www.youtube.com/watch?v=mhazCS14Tas" target="_blank">The Chair</a>』ではなく、シンプソンズの四つの願いを叶えてくれる呪われた猿の手が登場するエピソード「Treehouse of Horror II」(91)から着想を得た別のアイディア「Obsession」を売り込み、受理される。そして、完成した映画『オブセッション　災愛』は公開前から各国映画祭で話題を呼び、SNSを中心に注目度が爆上がり。2026年5月15日に全米公開されると批評と興行面の両方で成功を収め、100万ドルに満たない製作費ながらオープニング3日間で『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4573/">MICHAEL／マイケル</a>』『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4523/">プラダを着た悪魔2</a>』に次ぐ全米興収ランキング第3位に位置する、1,720万ドルの好ダッシュを記録する。</p>
<p><br></p>
<p>　YouTubeから火がついて映画界で成功を収める。これは同じく今年、自ら監督した短編映画『<a href="https://www.youtube.com/watch?v=H4dGpz6cnHo" target="_blank">The Backrooms Found Footage</a>』がYouTubeで累計7,800万回再生を超え、A24が長編映画化に踏み切った、20歳のケイン・パーソンズのビジネスモデルと合致する。映画『<a href="https://a24jp.com/films/backrooms/" target="_blank">バックルームズ</a>』も2026年5月26日に全米公開され、前週公開の『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4558/">スター・ウォーズ／マンダロリアン・アンド・グローグー</a>』を抜いて週末興収8,100万ドルを弾き出したのだ。この流れを指してハリウッド映画が新たな方向へとシフトしたと読み解くのは、いささか早すぎるだろうか?</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4646/article_4647_p2.html#a4647_p2_1" class="next"><span>誰しも思い当たる“恋愛あるある”が戦慄に変わる時</span></a><br></p>
<p><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4646/article_4647_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p1.html">
<title>『シルビアのいる街で』スケッチという永遠に未完成の詩、ミューズは視線を跳ね返す</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p1.html</link>
<description>フランスとドイツの国境沿いにあるストラスブール。青年は、この街にあるホテル・パトリシアに滞在している。6年前に“飛行士”というバーで出会ったシルビアという女性を探すために。放浪の詩人、あるいは画家のような青年は、記憶の中にあるシルビアのイメージを捕まえようとする。青年のスケッチブックには、ぼやけたシルビアのイメージと走り書きのメモが記されている。スケッチされたシルビアの肖像画は、どれも未完に終わっている。青年の心の中で生きるシルビアは、シルエットのように、または亡霊のようにストラスブールの街を彷徨い続けている。この青年にとってシルビアは、永遠の“未完成作品”だ。</description>
<dc:creator>宮代大嗣</dc:creator>
<dc:date>2026-07-21T19:15:50+09:00</dc:date>
<dc:subject>シルビアのいる街で,ホセ・ルイス・ゲリン,グザヴィエ・ラフィット,ピラール・ロペス・デ・アジャラ,ドラマ,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p1.html#a4645_p1_1">“シルビア”という永遠の未完成</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p2.html#a4645_p2_1">迷路のようなストラスブール</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p3.html#a4645_p3_1">ミューズは視線を跳ね返す</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4645_p1_1">“シルビア”という永遠の未完成</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　フランスとドイツの国境沿いにあるストラスブール。石畳の路地。大聖堂の鐘が街全体に響く、歴史のある街。青年（グザヴィエ・ラフィット）は、この街にあるホテル・パトリシアに滞在している。6年前に“飛行士”というバーで出会ったシルビアという女性を探すために。放浪の詩人、あるいは画家のような青年は、記憶の中にあるシルビアのイメージを捕まえようとする。部屋のテーブルに置かれた地図とコースターと鍵。シルビアという秘密。秘密を解くための鍵は手元にあるが、扉だけが見つからない。青年はオープンテラスのカフェへと向かう。視界に入ってくるあらゆる女性に視線を集中させる。青年のスケッチブックには、ぼやけたシルビアのイメージと走り書きのメモが記されている。スケッチされたシルビアの肖像画は、どれも未完に終わっている。おぼろげな顔の輪郭を描くところでとどまっている。青年の心の中で生きるシルビアは、シルエットのように、または亡霊のようにストラスブールの街を彷徨い続けている。この青年にとってシルビアは、永遠の“未完成作品”だ。</p>
<p><br></p>
<p>　ホセ・ルイス・ゲリンは、ダンテが描いたベアトリーチェ、ゲーテが描いたシャルロッテ、ペトラルカが描いたラウラといった、作家のミューズたちにこだわり続けている。『シルビアのいる街で』（07）には、“ラウラ・ジュ・テーム”という落書きがストラスブールのいろんな壁に登場する（本作の“視覚的脚本”のような、写真だけで構成された極めて美しい作品『シルビアのいる街の写真』（07）では、“ティ・アモ・ラウラ”というイタリア語の落書きが登場する）。ストラスブールという街は、ゲーテが一時的に滞在した土地でもある。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/c4015719b49af9928398b43c2d80ea653c5ca8dd9fa5485159ea337840164c5f.jpg" style="width: 100%;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『シルビアのいる街で』© Eddie Saeta s.a./Chateau-Rouge Production</span></p>
<p><br></p>
<p>　青年はカフェでシルビアを探す。視線だけが前面化する。前半の30分近くが割かれたこのシーンで、ゲリンは視線を向ける度に刻々と移り変わっていく人の顔の輪郭、その描線を徹底的に、前衛的とさえ思えるほど大胆に抽出していく。女性たちの表情の豊かさが際立っている。人間の表情とは、こんなにもダイナミックなものなのかと驚かされる。しかし、青年の視線は頻繁に邪魔される。視線の先にいる女性の手前に、無関係な男性、女性の顔が被さっていく。東欧の伝統曲「ガスン・ニグン（ストリート・メロディ）」を演奏する女性のバイオリニストたちの顔が美しく重なり合う。フレームの中で人と人の顔が混ざり合い、絵画的ともいえる奇妙な図が生まれる。いわば顔のコラージュだ。ルネサンス期の画家ジョットの作品にインスピレーションを受けたこの手法を、ゲリンは様々な作品で“変奏”している。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4644/article_4645_p2.html#a4645_p2_1" class="next"><span>迷路のようなストラスブール</span></a><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4644/article_4645_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p1.html">
<title>『ハートに火をつけて』脂の乗った時期のジョディ・フォスター主演、いわくつきの迷作（？）</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p1.html</link>
<description>ジョディ・フォスターの最新主演作『プライベート・ケース』の公開に併せて、彼女が若いころに主演した1990年の『ハートに火をつけて』が一週間限定で久しぶりに日本の映画館で上映されたことに驚いた。『ハートに火をつけて』はいわくつきの映画だ。初公開時はフォスターが『告発の行方』で最初のアカデミー主演女優賞を受賞し、その次の作品として注目されていた。監督は異才デニス・ホッパーで、彼は出演もしている。ホッパーは編集権をめぐってスタジオと対立。スタジオが独自の編集を行なったため、怒った彼はこれを自身の監督作と認めず、劇場公開時には架空の監督名アラン・スミシーが使われることになった。</description>
<dc:creator>相馬学</dc:creator>
<dc:date>2026-07-17T19:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>ハートに火をつけて,デニス・ホッパー,ジョディ・フォスター,ジョン・タートゥーロ,チャーリー・シーン,ジョー・ペシ,サスペンス,アクション,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p1.html#a4643_p1_1">主演：ジョディ・フォスター、監督：アラン・スミシー</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p2.html#a4643_p2_1">プロに徹する凄腕の殺し屋、その正体は変態だった!?</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p3.html#a4643_p3_1">ジョディともイザコザが!?　鬼才の受難</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p4.html#a4643_p4_1">あの人も、この人も、本作の直後にブレイク</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4643_p1_1">主演：ジョディ・フォスター、監督：アラン・スミシー</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　２度のオスカーに輝く名優ジョディ・フォスターの最新主演作『<a href="https://cinema.starcat.co.jp/private-case/" target="_blank">プライベート・ケース</a>』（25）が2026年に日本公開される。彼女の主演作が日本の劇場でロードショーされるのは『<a href="https://amzn.to/4ppUXJz" target="_blank">モーリタニアン　黒塗りの記録</a>』（21）以来じつに５年ぶり。それだけでもちょっとした驚きだが、これに併せて、彼女が若いころに主演した1990年の『ハートに火をつけて』が一週間限定で久しぶりに日本の映画館で上映されたことには、さらに驚いた。</p>
<p><br></p>
<p>　なにしろ、『ハートに火をつけて』はいわくつきの映画だ。初公開時はフォスターが『<a href="https://amzn.to/3T5j9ow" target="_blank">告発の行方</a>』（89）で最初のアカデミー主演女優賞を受賞し、その次の作品として注目されていた。監督は『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/896/">イージー・ライダー</a>』（69）の異才デニス・ホッパーで、彼は出演もしている。これだけでも期待は高まるというものだが、あいにく全米公開時には酷評され、興行的にも空振り。日本では１年遅れで公開されたが、やはりさほど話題にはならなかった。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/d14292daf587feb0428c87d1e8045a532508d02710ee384cb27e37862f5be222.jpg" style="width: 100%;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『ハートに火をつけて』</span></p>
<p><br></p>
<p>　アラン・スミシーという名をご存じだろうか？　これは1968～99年に使用されていた架空の映画監督の名。スタジオと監督の意見が衝突し、監督がこの映画を自分の作品ではないと主張した際に、使用されていた名前だ。ホッパーは編集権をめぐってスタジオと対立。スタジオが独自の編集を行なったため、怒った彼はこれを自身の監督作と認めず、劇場公開時にはアラン・スミシーの名が使われることになった。</p>
<p><br></p>
<p>　そんな事情もつゆ知らず、ホッパーのファンだった筆者は日本公開時に観に行ったが、確かにこれは“？？？”という感想しか出てこなかった。サスペンスアクションではあるが、異形のラブストーリーでもある。そのふたつがうまく噛み合っているかといわれると、“？？？”となってしまう。だからといって“つまんない”と言えないのがファンのツラいところ。せっかくの機会なので、なんとももどかしいこの映画について少し整理してみたい。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4642/article_4643_p2.html#a4643_p2_1" class="next"><span>プロに徹する凄腕の殺し屋、その正体は変態だった!?</span></a><br></p>
<p><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4642/article_4643_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p1.html">
<title>『デッドマンズ・ワイヤー』ガス・ヴァン・サント監督　モラルと共感のはざまで 実話を描く【Director’s Interview Vol.575】</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p1.html</link>
<description>映画としては7年ぶりとなるガス・ヴァン・サント監督の新作が『デッドマンズ・ワイヤー』だ。1977年、インディアナポリスでトニー・キリシスと名乗る男が、不動産ローン会社に全財産を騙し取られたとして、社長の息子で会社の役員を人質に取り、同社からの謝罪と補償を要求した事件を描く。キリシスはマスコミを利用して自分の訴えを報道させ、彼の言い分に世論は徐々に傾き、共感を得ていく。緊迫した事件ではあるが、ラジオDJとのやりとりや、どこかとぼけた人間味を感じさせるキリシス像に、彼を断罪しないヴァン・サント監督の思いが透けてみえ、観終わったあとには「爽快」とすら言える感覚が残る。本作への思いを彼に訊いた。</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:date>2026-07-17T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>INTERVIEW,Director’s Interview,デッドマンズ・ワイヤー,ガス・ヴァン・サント,ビル・スカルスガルド,デイカー・モンゴメリー,ケイリー・エルウィズ,マイハラ,コールマン・ドミンゴ,アル・パチーノ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p>映画としては7年ぶりとなるガス・ヴァン・サント監督の新作が『デッドマンズ・ワイヤー』だ。1977年、インディアナポリスでトニー・キリシス（ビル・スカルスガルド）と名乗る男が、不動産ローン会社に全財産を騙し取られたとして、社長の息子で会社の役員（デイカー・モンゴメリー）を人質に取り、同社からの謝罪と補償を要求した事件を描く。</p>
<p><br></p>
<p>キリシスはマスコミを利用して自分の訴えを報道させ、彼の言い分に世論は徐々に傾き、共感を得ていく。緊迫した事件ではあるが、ラジオDJ（コールマン・ドミンゴ）とのやりとりや、どこかとぼけた人間味を感じさせるキリシス像に、彼を断罪しないヴァン・サント監督の思いが透けてみえ、観終わったあとには「爽快」とすら言える感覚が残る。本作への思いを彼に訊いた。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『デッドマンズ・ワイヤー』あらすじ</b></p>
<p><span style="font-size: 12px;">インディアナポリスに住む中年の独身男性トニー・キリシス（ビル・スカルスガルド）は不動産ローン会社メリディアン・モーゲージ社に全財産を騙し取られたとして、同社に押し入り社長の息子で役員のディック・ホール（デイカー・モンゴメリー）を人質に取り立てこもりを始める。自分の首と人質の首をショットガンとワイヤーで固定、ヘタに動けば自動発砲される“デッドマンズ・ワイヤー”という装置を使い、同社からの謝罪や補償を訴えた。地元警察が全く身動きを取れない中、トニーはメリディアン・モーゲージ社の悪を暴露しようと人気ラジオ番組に電話をかけ番組のDJフレッド・テンプル（コールマン・ドミンゴ）を巻き込んで自分の訴えを電波に載せた。モーゲージ社の代理人がTVカメラの前でトニーの要求を受け入れるような声明を発表するが、彼はM・L・ホール自らの謝罪がまず重要としてこれをすべて拒否。事件が好転する兆しが見えない中ついにFBIが出動しトニーのプロファイリングを始め、警察は突入の準備を進める。また、現場には爆弾が仕掛けられている疑いがあり爆弾処理班が出動するなどトニーに対する包囲網は徐々に固められていくのだった。そんな中、トニーは次なる一手として犯行現場に米3大ネットワーク局を始めとするメディアを呼び、ディックにデッドマンズ・ワイヤーを突きつけたままの記者会見を行う。メディアを通したトニーの訴えは世論を二分し、アメリカ中に大混乱を巻き起こす。そして、ついにトニーとM・L・ホール社長（アル・パチーノ）の電話がつながるのだが…。</span></p>
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p1.html#ap1_1">「負け犬」的なキャラクターの魅力</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p2.html#ap2_1">モラルと共感のはざまで</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p3.html#ap3_1">ビル・スカルスガルドへのこだわり</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="ap1_1">「負け犬」的なキャラクターの魅力</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p><b>Q：前作『<a href="https://amzn.to/4yix8ay" target="_blank">ドント・ウォーリー</a>』（18）から7年ぶりの新作映画ですね。その間もテレビシリーズなどを制作されていますが、久々に映画にカムバックされた心境はいかがでしたか。</b></p>
<p><br></p>
<p>ヴァン・サント：そうですね、これだけ時間が掛かったのはいくつかの要因があるのですが、まずパンデミックがあり、その上ストライキがありました。パンデミックのなか、ローマへ行って撮影したのが、ファッション・ブランドのグッチ製作によるシリーズ、「Ouverture of Something that Never Ended」という作品です。ファッションを見せるものでしたが、単なる広告ではなくキャストを配したストーリー性のある作品で、私としては長編映画のような感覚でした。劇場では公開されていませんが。</p>
<p><br></p>
<p>その後も実現には至らなかったものの、水面下で動いている企画は常にあったんです。そんな中、知り合いが関わっていたトルーマン・カポーティの「<a href="https://amzn.to/4yqAybf" target="_blank">叶えられた祈り</a>」（未完。本人の死後、1986年に出版された）にインスパイアされたドラマシリーズ「Feud」（17〜 TV）の話が来た。自分も以前から強い関心を持っていた題材だったので、引き受けました。長編映画数本分に相当するような6話分を担当しています。ただわたし自身は、当時はあまり意識していなかったのですが、今こうして映画の世界に戻ってみると、テレビと映画の間にはやはり隔たりがあると実感しますね（笑）。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/e43500de4d21446a2f7f20c56d8d40526cbf649522c266fb4334bb788184b260.jpg" style="width: 100%;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『デッドマンズ・ワイヤー』© 2025 Starlight Digital Ventures, LLC. All Rights Reserved.</span></p>
<div><br></div>
<p><b>Q：では本作に惹かれた理由は何でしたか。監督を打診されたと聞いていますが、すぐにやりたいと思われたのでしょうか。</b></p>
<p><br></p>
<p>ヴァン・サント：まるで宇宙が実現に向けて動いているかのような、そんな不思議な巡り合わせを感じました。というのも、わたしに話が来たときはケンタッキー州ルイビルで撮影が行われることや、撮影までの期間が非常に短いことがすでに決まっていた。プロデューサーのカシアン・エルウェスは、わたしが脚本を受け取ったその日のうちにでもロケ地へ向かうような勢いでした。何をするのかもよくわからないまま、とにかくすぐに動き出さなければならないという、その状況自体にわたしは興味を惹かれました。</p>
<p><br></p>
<p>もちろん、脚本も読まずに「イエス」と答えたわけではありません。脚本を読んだらとても気に入ったのです。トニー・キリシスという人物の個性がはっきりと見えてきましたし、脚本には彼の実際の声を聞くことができるURLも記載されていたので、その「生身の人物」に触れて、とても興味深い人だと感じたんです。読み始めてすぐに、彼が必死な状況にあること、つまり、かつてわたしが描いたことのある役柄にも通じるような、崖っぷちの「負け犬」的なキャラクターであることは明らかでした。惹かれたのにはそういった要素もあったと思います。</p>
<p><br></p>
<p><b>Q：たしかに、ちょっと『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/2581/">ドラッグストア・カウボーイ</a>』（89）の主人公を彷彿させるところがありますね。クライム・ストーリーというところも同じです。</b></p>
<p><br></p>
<p>ヴァン・サント：そうですね。逆に言うとあの作品は『デッドマンズ・ワイヤー』を彷彿させる。『<a href="https://amzn.to/3SVJm97" target="_blank">誘う女</a>』（95）とも似ているところがあります。わたしの映画に出てくるのはアウトサイダー的なキャラクターが多い。『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/718/">グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち</a>』（97）のときは逆に、自分に扱えるだろうかと不安になりました。あれはアウトサイダーというよりヒーローと言えるような役柄だったので。ただ、犯罪という要素そのものに惹かれるわけではありません。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/news-feature/4641/article_p2.html#ap2_1" class="next"><span>モラルと共感のはざまで</span></a><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4641/article_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p1.html">
<title>Netflixシリーズ「ガス人間」現代社会の病理を真っ向から撃ち抜いたネオ・ノワール、そして悲恋の物語　※注！ネタバレ含みます</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p1.html</link>
<description>東宝がかつてスクリーンに放った、「変身人間シリーズ」。その第3作にあたる『ガス人間第一号』（60）は、そのなかでもひときわ異彩を放つ。そんな伝説のフィルムが、半世紀以上の時を経てNetflixシリーズ「ガス人間」として蘇った。この壮大なプロジェクトを託されたのは、階級社会の闇をエンターテインメントに昇華させてきたヨン・サンホ。そして彼がパートナーとして指名したのが、片山慎三監督。社会の搾取構造を容赦なく設計するヨン・サンホのマクロな視点と、底辺で生きる人間の生々しい肉体や業を捉える片山慎三のミクロな視点。この日韓の鬼才タッグが、特撮映画のクラシックをパンチの効いた社会派サスペンスへとリ・ボーンさせたのである。</description>
<dc:creator>竹島ルイ</dc:creator>
<dc:date>2026-07-16T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>ガス人間,片山慎三,小栗旬,蒼井優,広瀬すず,林遣都,UTA,竹野内豊,青木崇高,岡部たかし,ピエール瀧,中島歩,Netflix,SF,サスペンス,邦画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">※本記事は物語の結末に触れているため、未見の方はご注意ください。</span></p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>Netflixシリーズ「ガス人間」あらすじ</b></p>
<p><span style="font-size: 12px;">謹慎中だった刑事・岡本賢治（小栗旬）は、前代未聞の殺人事件の捜査に駆り出される。生放送番組に出演中の大学教授の身体が突如として膨張し、爆死したというのだ……。現場に向かった賢治は、かつて愛した女性で事件を目撃した報道記者・甲野京子（蒼井優）と再会。驚く暇もなく、《ガス人間》を名乗る男（UTA）が連続殺人を予告し、世間は大パニックに陥る。犯人逮捕と真相究明に乗り出す賢治と京子だったが、2人をあざ笑うように次々と消されていくターゲットたち。果たしてガス人間とは何者なのか？ なぜ特異な能力を手にしたのか？ その真の目的とは一体？ やがて事態は警察・マスコミ・動画配信者・裏社会の住人たち・時の権力者――各々の思惑が入り乱れる攻防戦へと発展。事件を覆う分厚いガスが晴れたとき、この国を根幹から揺るがす壮絶な真実が姿を現す！</span></p>
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p1.html#a4639_p1_1">日韓の鬼才が企てた壮大なリ・ボーン</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p2.html#a4639_p2_1">特権階級への下剋上とカタルシス</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p3.html#a4639_p3_1">生成AI（LLM）として再解釈された怪物</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p4.html#a4639_p4_1">レコードの溝と「いとしのエリー」</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4639_p1_1">日韓の鬼才が企てた壮大なリ・ボーン</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　『<a href="https://amzn.to/4w8RcuF" target="_blank">美女と液体人間</a>』（58）、『<a href="https://amzn.to/4aRBpIa" target="_blank">電送人間</a>』（60）――。東宝がかつてスクリーンに放った、「変身人間シリーズ」。その第3作にあたる『<a href="https://amzn.to/4wIG8UG" target="_blank">ガス人間第一号</a>』（60）は、そのなかでもひときわ異彩を放つ。監督・本多猪四郎と特技監督・円谷英二のタッグが産み出したのは、身体を気体に変える能力を得た男・水野（土屋嘉男）と、日本舞踊の家元・藤千代（八千草薫）の、あまりにも切ない悲恋物語だ。</p>
<p><br></p>
<p>　世界を壊すのではなく、ただ愛する女性を支えるためにその能力を捧げる。怪人でありながら、フィルム・ノワールの主人公のごとき孤独を背負う水野の佇まいは、あまりに異端。特撮映画の皮をかぶった純愛メロドラマという、極めて倒錯的な美学を完成させたのである。</p>
<p><br></p>
<p>　そんな伝説のフィルムが、半世紀以上の時を経てNetflixシリーズ「ガス人間」（26）として蘇った。</p>
<p><br></p>
<p>　この壮大なプロジェクトを託されたのは、『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/63/">新感染 ファイナル・エクスプレス</a>』（16）などで、階級社会の闇をエンターテインメントに昇華させてきたヨン・サンホ。東宝特撮のDNAを現代に蘇らせるため、韓国の鬼才に白羽の矢が立った。</p>
<p><br></p>
<p>　東宝から「変身人間シリーズ」の再映像化企画を打診されたヨン・サンホは、提示された候補から本作を選び取ったという。「いま観ても非常に完成度が高くSF的な表現も巧みな素晴らしい作品でした。現代的な映像作品として新生したら、きっと面白いものになるものになると感じました」（※）と語る通り、現代社会を映し出す寓話としてのポテンシャルを感じたのだろう。彼はオリジナルの「異能を得た孤独な人間の悲哀」を、「搾取と階級の地獄」へと大胆に読み替えてみせた。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/e995836fa3491e38f7af240ea9ea1f6036b8024b153582d3bcf8be735ca0b580.jpg" style="width: 923.4px;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">Netflixシリーズ「ガス人間」</span></p>
<p><br></p>
<p>　かつてはハリウッドに行かなければ実現できなかったジャンル大作が、今はNetflixというグローバルプラットフォームを通じて、アジアから世界へ直接発信できる。その巨大なスケール感も、彼を強く突き動かしたに違いない。</p>
<p><br></p>
<p>　ヨン・サンホが新しい「ガス人間」を具現化するパートナーとして指名したのが、片山慎三監督。ポン・ジュノ監督のもとで助監督を務め、『<a href="https://amzn.to/3T3xstH" target="_blank">岬の兄妹</a>』（19）や『<a href="https://amzn.to/4aQuUoY" target="_blank">さがす</a>』（22）などで、社会の周縁に生きる人々の業を見つめ続けてきたフィルムメーカー。その冷徹な視線で切り取られる映像世界は、まさに社会派サスペンス・ノワールの美学そのものだ。</p>
<p><br></p>
<p>　社会の搾取構造を容赦なく設計するヨン・サンホのマクロな視点と、底辺で生きる人間の生々しい肉体や業を捉える片山慎三のミクロな視点。この日韓の鬼才タッグが、特撮映画のクラシックをパンチの効いた社会派サスペンスへとリ・ボーンさせたのである。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4638/article_4639_p2.html#a4639_p2_1" class="next"><span>特権階級への下剋上とカタルシス</span></a><br></p>
<p><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4638/article_4639_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
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</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p1.html">
<title>【CINEMOREセレクト！今週公開/TV放送 映画まとめ】2026年7月17日（金）～</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p1.html</link>
<description>2026年7月17日（金）から劇場で見られる映画を、CINEMOREがセレクトしてご紹介。また、7月17日（金）から1週間で放送される映画も、BSを中心にまとめています。映画ライフのお供にどうぞ！</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:date>2026-07-16T10:28:08+09:00</dc:date>
<dc:subject>映画,公開,テレビ,放送,まとめ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p>2026年7月17日（金）から始まる映画をCINEMOREがセレクトしてご紹介！また、7月17日（金）から7月23日（木）までの1週間でテレビ放送される映画も、BSを中心にセレクトしています。</p>
<p><br></p>
<p>今週のオススメ、『デッドマンズ・ワイヤー』『オブセッション　災愛』『キングダム 魂の決戦』『チルド』が公開！</p>
<p><br></p>
<p>テレビでは、『スター・トレック』『シリアル・ママ』『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』『最前線物語』が放送！お見逃しなく！</p>
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p1.html#ap1_1">7/17（金）公開映画</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p2.html#ap2_1">7/18（土）公開映画</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p3.html#ap3_1">7/17（金）～7/23（木）TV放送 映画</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="ap1_1">7/17（金）公開映画</h3>
<hr>
<h3><br></h3>
<p><b>『デッドマンズ・ワイヤー』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/M3v0tEsPXO8" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>ガス・ヴァン・サント監督が実話を映画化したクライム・スリラー。人質と自分の首をワイヤーとショットガンで固定し、63時間も籠城した異常な事件を描く。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『オブセッション　災愛』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/sIdQIfD3IsM" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>「最愛」のあの子が、「災愛」に変わる―。ダークユーモア × ロマンティックホラー。製作費100万ドル未満の低予算映画として今世紀最高の興行収入を記録。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『キングダム 魂の決戦』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/n5tlimaMbCo" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>シリーズ5作目で描かれるのは、“絶体絶命”。原作でも屈指の人気を誇るエピソード“合従軍編”。シリーズ最大規模で激突する＜秦 vs 六国＞の魂の大攻防戦。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『チルド』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/j0eDXiLpVOA" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>24時間、灯り続けるコンビニ。同じ商品、同じ挨拶、同じ作業。繰り返される日常が、静かに狂い始める─。88分間のコンビニエンス・ホラー。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『ハートに火をつけて』</b></p>
<p><br></p>
<p>『プライベート・ケース』の公開を記念し、ジョディ・フォスターの1989年の主演作を1週間限定上映。デニス・ホッパーが監督・主演を務めるが、アメリカでは劇場公開されなかった曰く付きの作品。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『新凱旋門物語』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/E59j0UqnIhk" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>1983年、ミッテラン大統領主催による国際設計コンペで無名の建築家が大抜擢。「新凱旋門」誕生の舞台裏で国家プロジェクトに翻弄された一人の建築家の物語。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『ストレンジ・ハーベスト　インランド・エンパイアの怪事件』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/TbhLj8z8dEg" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>18年間に渡る奇怪な連続殺人事件の犯人を追った衝撃映像。トゥルークライム・ドキュメンタリーの形式をまとい、現実と虚構の境界を静かに侵食していく。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『夢物語 The Living Dragon』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/4DozCltiPpM" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>80歳となった今なお、第一線で闘い続けるアクション俳優・倉田保昭。彼の“現在”と“人生”をテーマにした、3つのストーリーから成る作品。長年の盟友でもあるサモ・ハンが特別出演。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『残響のメロディ 魂の放浪者ニコ、最後の旅路』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/n3YPdUX1fxw" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫、アンディ・ウォーホルのミューズとして知られるニコ。彼女が亡くなる直前の2年間に焦点をあてた異色の音楽伝記ドラマ。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『君と花火と約束と』</b></p>
<p></p><div class="m-video"><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/rywOkzkQegE" width="640" height="360" class="note-video-clip"></iframe></div><p></p>
<p><br></p>
<p>人気小説のアニメーション映画化！長岡の夜空に煌めく花火の下、一枚の花火の絵がつなぐ、時を越えた儚くも切ないラブストーリー。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 後編 永遠の物語』</b></p>
<p><br></p>
<p>TVシリーズ全12話を再編集した劇場版2作の後編。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『太福 DAIFUKU』</b></p>
<p><br></p>
<p>阿佐ヶ谷駅沿いのスターロードの片隅で、半世紀以上にわたり人々の食卓を支えてきた定食屋『太福』。外国人の視点で捉えた短編ドキュメンタリー。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/news-feature/4637/article_p2.html#ap2_1" class="next"><span>7/18（土）公開映画</span></a><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4637/article_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
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</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p1.html">
<title>『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』ブラジルの精神史を映し出す、その人生</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p1.html</link>
<description>『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』は、MPB（ブラジルのポピュラーミュージック）の中心人物の一人である、通称「ビトゥーカ」ことミルトン・ナシメントを扱ったもの。2022年に行なった、ブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアーの模様を中心に、彼の人生をたどる内容になっている。本作はいわゆる“コンサート映画”ではない。115分の上映時間のなかで大きな比重を占めているのは、彼の60年にも及ぶ音楽人生の軌跡と、その特異な音楽性の深掘り、そして彼を敬愛する大勢のミュージシャンや文化人らによる証言のパートである。これらを耳にすれば、どれほどビトゥーカが世界の音楽や文化に影響を与えてきたかが実感できるだろう。</description>
<dc:creator>小野寺系</dc:creator>
<dc:date>2026-07-15T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー,フラヴィア・モラエス,ミルトン・ナシメント,カエターノ・ヴェローゾ,ジルベルト・ジル,スパイク・リー,クインシー・ジョーンズ,パット・メセニー,ポール・サイモン,ハービー・ハンコック,ウェイン・ショーター,フェルナンダ・モンテネグロ,ドキュメンタリー,音楽,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p1.html#a4636_p1_1">「山のブラジル」とも呼べる音楽</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p2.html#a4636_p2_1">60年に及ぶ音楽人生の軌跡</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p3.html#a4636_p3_1">「ブラジルの声」と称される理由</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p4.html#a4636_p4_1">ブラジルの精神史を映し出す、その人生</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4636_p1_1">「山のブラジル」とも呼べる音楽</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　アカデミー賞・国際長編映画賞を受賞した、ウォルター・サレス監督によるブラジル映画『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4125/">アイム・スティル・ヒア</a>』（24）を既にご覧になっただろうか。まばゆい太陽と爽やかな海風が吹き抜けるリオデジャネイロの海岸沿い……。一見すると自由で享楽的な都市の風景の裏側で、1970年代の軍事独裁政権がもたらす暴力が、ある家族の日常を窒息させるように締め上げていく。</p>
<p><br></p>
<p>　そんな恐怖や悲しみと対峙する家族を慰めていたのは、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、エラズモ・カルロス、ホベルト・カルロスといった、ボサノヴァ誕生以後に隆盛したMPB（ブラジルのポピュラーミュージック）のミュージシャンが奏でる音楽だった。ここで紹介するドキュメンタリー映画『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』（25）は、そんなMPBの中心人物の一人である、通称「ビトゥーカ」ことミルトン・ナシメントを扱ったもの。2022年に行なった、ブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアーの模様を中心に、彼の人生をたどる内容になっている。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/89cef6c4445e5741c2652d2330df99805bfede43f950663860fbd4fc552ff5e4.jpg" style="width: 923.4px;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』©️ GULLANE ENTRETENIMENTO S.A / ReallyLikeFilms + Palmyra Moon</span></p>
<p><br></p>
<p>　『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4125/">アイム・スティル・ヒア</a>』が、映像と音楽を含め、都市部と沿岸部の「海のブラジル」と称されるならば、ミルトン・ナシメントの音楽性は、ブラジルの深奥へと続く土地の村々や、古い石造りの教会が点在する内陸部、ミナスジェライスの「山のブラジル」と表現することができる。彼らの音楽はカトリックの讃美歌の厳かさと、大地の力強さを宿している。</p>
<p><br></p>
<p>　この二つの世界を繋ぐ存在が、『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4125/">アイム・スティル・ヒア</a>』に出演していた国民的俳優、フェルナンダ・モンテネグロだ。本作『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー』のナレーションを務めているのもまた彼女である。ブラジルの記憶の象徴ともいえるモンテネグロの声が、海と山、ふたつの同時代のブラジルを繋いでいる。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4634/article_4636_p2.html#a4636_p2_1" class="next"><span>60年に及ぶ音楽人生の軌跡</span></a><br></p>
<p><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4634/article_4636_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p1.html">
<title>『アワーミュージック』背中と正面の美学、例外的な死を想像する</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p1.html</link>
<description>アウトフォーカスで捉えられたサラエボの路上。ぼやけた風景の奥からオルガが向かってくる。フランス国籍のロシア系ユダヤ人の学生オルガ。彼女はカメラに向かって何かを伝えるが、その言葉は分からない。ショットが切り替わり、カメラに背を向けたオルガは、何かを決意したかのように、再びアウトフォーカスの世界に戻っていく。オルガの正面と背中の反転、編集の切れの良さには、2つの世界を同時に語るゴダール的なテーマが凝縮されている。ゴダールは『アワーミュージック』においても、物事には常に2つの側面があると語っている。ワン・プラス・ワン。正面・プラス・背中。ゴダールは2つの対象の間にある、“プラス”という言葉にこだわり続ける。</description>
<dc:creator>宮代大嗣</dc:creator>
<dc:date>2026-07-14T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>アワーミュージック,ジャン＝リュック・ゴダール,ナード・デュー,サラ・アドラー,ドラマ,4K,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p1.html#a4633_p1_1">ワン・プラス・ワン、“裏切り”</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p2.html#a4633_p2_1">橋という真実</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p3.html#a4633_p3_1">例外的な死を想像する</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4633_p1_1">ワン・プラス・ワン、“裏切り”</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>「愛する人を撮影するなら、まずはその人の背中から撮る方がよい。たとえ正面から撮るとしても、そこには背中があるのだと考えて撮らなければならない。」（ジャン＝リュック・ゴダール）*1</p>
<p><br></p>
<p>　アウトフォーカスで捉えられたサラエボの路上。ぼやけた風景の奥からオルガ（ナード・デュー）が向かってくる。近づいてきた彼女にカメラの焦点が合う。フランス国籍のロシア系ユダヤ人の学生オルガ。彼女のクローズアップは、かつてジャン＝リュック・ゴダールの映画で“闘争のヒロイン”を務めてきた、アンヌ・ヴィアゼムスキーやジュリエット・ベルトの面影を想起させる。オルガはカメラに向かって何かを伝えるが、その言葉は分からない。ショットが切り替わり、カメラはオルガの後頭部を捉える。吐き捨てるような声がフレームの外から響く。「どうでもいい」。カメラに背を向けたオルガは、何かを決意したかのように、再びアウトフォーカスの世界に戻っていく。</p>
<p><br></p>
<p>　オルガの正面と背中の反転、編集の切れの良さには、2つの世界を同時に語るゴダール的なテーマが凝縮されている。同時にこの路上シーンは、『<a href="https://amzn.to/4prU1EE" target="_blank">勝手にしやがれ</a>』（60）におけるパトリシア（ジーン・セバーグ）の“裏切り”を想起させる。ゴダール映画における“裏切り”というテーマ（ゴダールは“反転”の天才だ）。ゴダールは『アワーミュージック』（04）においても、物事には常に2つの側面があると語っている。ワン・プラス・ワン。正面・プラス・背中。ゴダールは2つの対象の間にある、“プラス”という言葉にこだわり続ける。“プラス”とは、モンタージュのことだけでなく、対象＝イメージを捉えるカメラという“無”の機械のことを指している。イメージとカメラの関係について思考し続けた映画作家。レオス・カラックスがゴダールという映画作家を、ロベール・ブレッソンの系譜にあると位置づける理由はここにある。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/532c656a61b0262988f65392b434d5206f71e2644dc7c05fe129cb7780fde732.jpg" style="width: 100%;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『アワーミュージック』©2004 AVVENTURA FILMS – PERIPHERIA – FRANCE 3 CINÉMA – VEGA FILMS</span></p>
<div><br></div>
<p>　二重のイメージ。『アワーミュージック』の後半のヒロインである学生のオルガと、前半のヒロインであるジャーナリストのジュディット（サラ・アドラー）は、姉妹であるかのようによく似ている。『<a href="https://amzn.to/4fzzNoY" target="_blank">中国女</a>』（67）のヴィアゼムスキーとベルトのように。サラ・アドラーがヒロインの結末を望まなかったことがきっかけだったそうだが、この偶然は大きな豊かさを本作にもたらしている。内戦後のボスニアで、ジャーナリストのジュディットは、イスラエル人とパレスチナ人の“和解”の鍵を探求していく。ジュディットは紛争の過去と未来をつなぐ橋の建設現場へと向かう。学生のオルガは、ボスニアを訪れたゴダールが演じる映画作家の講義を、目を閉じて聞き、ある決断に向かっていく。この映画には、光と闇それぞれを見つめるために目を開く（または閉じる）、2人のヒロインがいる。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4632/article_4633_p2.html#a4633_p2_1" class="next"><span>橋という真実</span></a><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4632/article_4633_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
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</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p1.html">
<title>『海辺の一日』“エドワード・ヤン・ユニバース”最初の大物映画が、ついに4Kレストア版で甦る。</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p1.html</link>
<description>文芸評論家・亀井勝一郎の言葉に「作家は処女作に向かって成熟する」というものがある。エドワード・ヤンの場合、この言葉は驚くほど的確だ。なぜなら1983年の長編映画デビュー作『海辺の一日』に、のちの全作品を貫く主題がすでに揃っているからだ。物語は13年ぶりに再会した二人の女性の会話から始まる。この“現在の一日”を起点に、“海辺の一日”を含む怒涛の十数年の変遷が記憶の層として立ち上がる。『海辺の一日』は、ヤンが“記憶”というテーマを最も直接的に扱った作品であり、同時にのちの『ヤンヤン 夏の想い出』へと至る「時間・記憶・家族」の大テーマが、すでに鮮烈に提示されている。</description>
<dc:creator>森直人</dc:creator>
<dc:date>2026-07-13T19:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>海辺の一日,エドワード・ヤン,クリストファー・ドイル,シルヴィア・チャン,フー・インモン,台湾,4K,ドラマ,洋画</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p>　台湾映画のみならず、現代映画の地平を決定的に変えた鬼才、エドワード・ヤン（楊德昌）。1947年上海生まれ、1歳3ヶ月で台北に移住し、2007年米ビバリーヒルズの自宅で死去した。享年59歳という若さだったが、その評価は没後ますます高まり、2023年には台湾で大回顧展「一一重構：楊德昌」が開催されるなど、“現役”のシネアストとして世界的な再発見が進んでいる。</p>
<p><br></p>
<p>　彼が遺した長編映画はわずか7作。その多くが権利問題で長らく“幻”となっていたが、デジタルレストア化の波が状況を一変させた。『<a href="https://amzn.to/4vpUqbM" target="_blank">恐怖分子</a>』（86）、『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/2130/">牯嶺街少年殺人事件</a>』（91）、『<a href="https://amzn.to/4vmtKc1" target="_blank">台北ストーリー</a>』（85）、『<a href="https://amzn.to/4vphJCM" target="_blank">エドワード・ヤンの恋愛時代</a>』（94）、『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/3954/">カップルズ</a>』（96）、『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/945/">ヤンヤン 夏の想い出</a>』（00）と、次々にレストア版が世界を巡回。 そして2026年7月10日（金）、ついに長編映画デビュー作『海辺の一日』（83）が4Kレストア版として日本初の一般劇場公開を迎える。</p>
<p><br></p>
<p>　なお本作は、2007年の第20回東京国際映画祭「アジアの風」部門の追悼特集でも上映され、ヤンの急逝を悼む特別プログラムの中心に据えられた。テレビシリーズ『十一個女人』の挿話『浮草』（81）、オムニバス映画『<a href="https://amzn.to/4aLp4oL" target="_blank">光陰的故事</a>』の一篇『指望』（82）に続く“原点”が、ついに本格的な劇場公開として戻ってくる。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/34e5cd38ffc77ee7a3780ae1b959ca8fc22e735492fc60527e829285128fda00.jpg" style="width: 923.4px;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『海辺の一日 4Kレストア』© 2010, 2024 Fortune Star Media Limited. All Rights Reserved.</span></p>
<p><br></p><p><br></p><p><b>『海辺の一日』あらすじ</b></p><p><span style="font-size: 12px;">佳莉（ジャーリィ）は、小さな町の医師の娘として、親への服従を重んじる伝統的な価値観のもとで育った。父の権威に逆らえず、愛を失っていく兄・佳森（ジャーセン）の姿は、彼女に深い衝撃を与える。やがて佳莉は、父が望む結婚を拒み、同級生の徳偉（ドゥウェイ）との結婚を選んで家を出る。一方、佳森の元恋人である蔚青（ウェイチン）は、留学先のオーストリアから帰国した才能あるピアニストとして活躍していた。佳莉の自由な決断に憧れを抱いていた彼女だったが、佳莉の結婚生活は、次第に理想とかけ離れたものになっていく。ある日、佳莉は警察に呼び出され、海辺へ向かうことになる。そこで彼女は、夫との歳月、自分が選んできた人生、そして見ないふりをしてきた感情と向き合い始める。過去をたどるなかで、彼女の中に封じ込められていた時間が、少しずつ姿を現していく。</span></p><p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p1.html#a4631_p1_1">原点としての『海辺の一日』――「作家は処女作に向かって成熟する」（亀井勝一郎）</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p2.html#a4631_p2_1">都市・家族・結婚――“関係性の地獄”の始まり</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p3.html#a4631_p3_1">東洋と西洋、儒教と近代――エドワード・ヤン思想のコア</a></li>
    <li><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p4.html#a4631_p4_1">台湾ニューシネマとクリストファー・ドイル――『海辺の一日』が立つ“映画史の交差点”</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="a4631_p1_1">原点としての『海辺の一日』――「作家は処女作に向かって成熟する」（亀井勝一郎）</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p>　文芸評論家・亀井勝一郎（1907年生～1966年没）の言葉に「作家は処女作に向かって成熟する」というものがある。エドワード・ヤンの場合、この言葉は驚くほど的確だ。なぜなら1983年の長編映画デビュー作『海辺の一日』に、のちの全作品を貫く主題がすでに揃っているからだ。</p>
<p><br></p>
<p>　尺は167分。製作会社から短縮を求められながら、ヤンは「1分たりとも切らない」と拒否したらしい。物語はラジオから流れるベートーヴェンのピアノ協奏曲に導かれて、13年ぶりに再会した二人の女性――オーストリアから台湾に帰国したピアニストのウェイチン（フー・インモン）と、彼女の元恋人の妹である旧友ジャーリィ（シルヴィア・チャン）の会話から始まる。この“現在の一日”を起点に、“海辺の一日”（英語題“That Day, on the Beach”）を含む怒涛の十数年の変遷が記憶の層として立ち上がる。</p>
<p><br></p>
<p>　実はエドワード・ヤンの長編映画7作の中で、回想形式を用いるのは『海辺の一日』だけだ。本作では複数の主体が連鎖して入れ替わるように、相当大胆なフラッシュバック手法が用いられる。ジャーリィの記憶を超えて過去の光景が立ちのぼる変則的な“意識の流れ”は、台北という都市に刻まれた集合的記憶を表すようにも見える。だが次作『<a href="https://amzn.to/4vmtKc1" target="_blank">台北ストーリー</a>』以降、ヤンは一切フラッシュバックを使わなくなった。つまり『海辺の一日』は、ヤンが“記憶”というテーマを最も直接的に扱った作品であり、同時にのちの『<a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/945/">ヤンヤン 夏の想い出</a>』へと至る「時間・記憶・家族」の大テーマが、すでに鮮烈に提示されている。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/erudition/4630/article_4631_p2.html#a4631_p2_1" class="next"><span>都市・家族・結婚――“関係性の地獄”の始まり</span></a><br></p>
<p><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/erudition/4630/article_4631_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
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</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p1.html">
<title>『ユースフル・ゴースト』ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク監督 ホラー＆コメディから社会批判まで、予測不能な映画体験の秘密【Director’s Interview Vol.574】</title>
<link>https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p1.html</link>
<description>亡くなった妻の魂が掃除機に宿り、夫のもとへ帰ってくる…。タイ映画『ユースフル・ゴースト』は、第78回カンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞した、ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク監督の長編デビュー作だ。驚かされるのは、奇抜な設定がただのユーモアに終わらず、ホラーやコメディ、ラブストーリー、さらにはシビアな政治寓話までも自在に越境する物語の、強烈かつパワフルなエンジンとなっていること。タイの古典的な怪談を着想源として、予測不能な映画体験へと観客を誘った新鋭に、創作の発想とプロセスを聞いた。</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:date>2026-07-13T17:00:00+09:00</dc:date>
<dc:subject>INTERVIEW,Director’s Interview,ユースフル・ゴースト,ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク,ダビカ・ホーン,ウィットサルート・ヒンマラート</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[
<p><br></p>
<p>亡くなった妻の魂が掃除機に宿り、夫のもとへ帰ってくる……。タイ映画『ユースフル・ゴースト』は、第78回カンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞した、ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク監督の長編デビュー作だ。</p>
<p><br></p>
<p>驚かされるのは、奇抜な設定がただのユーモアに終わらず、ホラーやコメディ、ラブストーリー、さらにはシビアな政治寓話までも自在に越境する物語の、強烈かつパワフルなエンジンとなっていること。タイの古典的な怪談を着想源として、予測不能な映画体験へと観客を誘った新鋭に、創作の発想とプロセスを聞いた。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><b>『ユースフル・ゴースト』あらすじ</b></p>
<p><span style="font-size: 12px;">粉じん公害が深刻化するタイ・バンコク。最愛の妻・ナットを呼吸器疾患で亡くしたマーチは悲嘆に暮れる日々を送っていた。ある日、ナットの魂は掃除機に宿るかたちで舞い戻り、ふたたび愛を確かめ合う二人。しかし一方、マーチの家族が経営する工場では、死亡した従業員の霊が機械に取り憑き、操業停止に追い込まれていた。霊に悩まされる家族から拒絶されたナットは、工場の除霊に協力することで、夫への真実の愛そして自らの存在を“役に立つ幽霊”だと証明しようとするが……。</span></p>
<p><br></p>
<h3>Index</h3>
<ul>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p1.html#ap1_1">有名な怪談を覆し、観客の予想で遊ぶ</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p2.html#ap2_1">怖くない幽霊、掃除機という必然</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p3.html#ap3_1">現実のテクノロジーや映画から受けた影響</a></li>
  <li><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p4.html#ap4_1">歴史を想像しなおす、映画の倫理</a></li>
</ul>
<p><br></p>
<h3 id="ap1_1">有名な怪談を覆し、観客の予想で遊ぶ</h3>
<hr>
<p><br></p>
<p><b>Q：本作の出発点には、タイの有名な伝説「メー・ナーク」があります。なぜ、作品の出発点にこの伝説を選んだのでしょうか。</b></p>
<p><br></p>
<p>ブンバンチャーチョーク：私は以前、タイにおける植民地主義の歴史を扱った短編映画3部作を撮りました。歴史上の人物や、有名文学のキャラクターなど、タイでよく知られる人物に新たな側面から光を当て、そのイメージを覆すことは、私のなかで短編時代から一貫しているアプローチ。『ユースフル・ゴースト』は初めて撮る長編映画なので、同じ方法を採ろうと考えました。</p>
<p><br></p>
<p>「メー・ナーク」とは、幽霊の妻が、生きている夫と禁断の愛を深めていくという伝説で、タイでは何度も映画化・テレビドラマ化されています。「メー・ナーク」を使えば観客が物語に入り込みやすく、しかも既存のイメージを覆すことで物語の可能性を開拓できると思いました。人間と幽霊のふたりが一緒にいようとする物語から出発し、映画をどこまで遠くへ飛ばせるか……そのように発想を広げていったのです。</p>
<p><br></p>
<p><img src="https://cinemore.jp/images/6b328ac9c5e3dcd2d1ed8133a02ed60fff9bbe43f53a82d83395fe6c41d4fd79.jpg" style="width: 100%;"><br></p>
<p><span style="font-size: 12px;">『ユースフル・ゴースト』© 2025 185 FILMS, HAUT LES MAINS, MOMO FILM CO.</span></p>
<div><br></div>
<p><b>Q：本作はホラーのように始まり、ありとあらゆるジャンルを横断していきます。これは当初から狙っていたものだったのか、それとも脚本を執筆するなかで必然的にそうなっていったのでしょうか。</b></p>
<p><br></p>
<p>ブンバンチャーチョーク：私は観客の期待で遊ぶのが好きで、サプライズや遊び心を大切にしています。だから、「5分後の展開が予想できなかった」と言ってもらえるとうれしい（笑）。ただ、ジャンルを超えることがそのひとつだったのか、私が意図していたのかは自分ではわかりません。はっきりと意識していたのは、観客の期待や予想で遊ぶことだけです。</p>
<p><br></p>
<p><br></p>
<p><a href="/jp/news-feature/4629/article_p2.html#ap2_1" class="next"><span>怖くない幽霊、掃除機という必然</span></a><br></p><br><a href="https://cinemore.jp/jp/news-feature/4629/article_p2.html">CINEMOREで続きを見る</a>
]]>
</content:encoded>
</item>

</rdf:RDF>
