助けられた衣装とヘアメイク
Q:多くの作品でさまざまな役を演じられていますが、演じるキャラクターはどのように把握して役に入られるのでしょうか。リサーチなどもされていますか。
河合:リサーチはモノによりますね。自分と馴染みのない世界だったらリサーチすることもありますし、実年齢や環境が近ければリサーチしないときもある。まずは脚本から読み解けることを全部読み解いた上で、その補助として知らない世界のことを少しリサーチする。そんな感じでやっています。2005年の由美は、神室町を仕切っている女帝みたいな存在に見える必要があったため、そこはかなりハードルに感じていました。参考になればと銀座の高級クラブのママのYouTubeとかを見たりしましたね。今回、ヤクザモノとしての面白さは男性陣が担ってくれると思ったので、自分が出来ることは何かと探った感じもありました。
Q:95年に出てくる高岡早紀さん演じるママ像は、参考になりましたか。
河合:参考になりましたね。その人の“芯”みたいなものって、長い時間を掛けて経験とともに体に染みついていくので、2005年の由美もそういう体にしたいなと。同時に、ストリートキッズのような子供時代の粗暴で動物的な感じが、まだ残っているような雰囲気に出来ればと思っていました。
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Q:2005年の由美は神室町を仕切っている雰囲気を纏い、凛とした感じに仕上がっていました。衣装やヘアメイクは、スタッフの皆さんとディスカッションしながら作られたのでしょうか。
河合:衣装とヘアメイクのチームには本当に助けてもらいました。2005年の衣装は、採寸した上で実際にデザインして作っていただいたのですが、完成を見てびっくりしました。同じドレス姿でもこんなに印象が違うんだというくらい、お洋服を自分のものにしている感じがちゃんと出てくれました。逆に、95年の絶妙に野暮ったいドレスは、どうやって集めたんだろうと気になったくらいです(笑)。
メイクに関しては、2005年のソリッドなボブが最初から決まっていて、そこから逆算して95年の雰囲気を作っていきました。2005年では大人になっていることもあり、メイクさんと「2000年代の眉毛にしてみよう」と時代に合わせて眉毛の形を変えたりもしました。竹内(涼真)さんも同じことを仰ってましたが、とにかく衣装とメイクには助けられましたね。