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イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり
レビュー
あらすじ
「フランス人は7000mまで昇っています。今日、私たちはそれを超えて、高度記録を我が国に取り戻しましょう!」と、気球操縦士のアメリア・レン(フェリシティ・ジョーンズ)は、1万人の観客を前に高らかに宣言する。1862年、ロンドン。ハデなアクションで人々を楽しませようとする彼女を、迷惑そうに見ているのがジェームズ・グレーシャー(エディ・レッドメイン)、この大いなる旅を企画した気象学者だ。
2年前、ジェームズはロンドンの王立協会で、十分なデータを集めれば気象を予測して「大勢の命を救える」から、調査飛行の資金を援助してほしいと訴えたが、天気の予想など占い師のすることだと笑われてしまう。アメリアの飛行ショーとして観客から入場料を徴収することを条件に、ようやくスポンサーが現れたのだ。立場も目的も違う二人の息は全く合わないまま、気球は空へと飛び立っていく。だが、高度1645mを超えた頃に気球が雲の中へ入り、助け合わなければならない時が来る。気圧の急激な変化で激しい嵐に巻き込まれ、アメリアがバスケットの外へと放り出されたのだ。何とかロープにしがみついたアメリアを、決死の覚悟で引き上げるジェームズ。ようやく雲を抜けた二人は、目に沁みるほど青い大空に心を動かされる。それからも、光輪が現れ、高度5220mでは黄色い蝶の一群が舞い飛ぶなど、初めて目にする美しい自然の姿を共に楽しむのだった。
高度7000mで遂に世界記録を更新した二人は、「来られて感謝する」「君の気球のお陰だ」と万感の想いを込めて握手を交わす。だが、7280mに達したところで、再び意見が分かれた。気温がマイナスまで下がったことから、アメリアは降下を提案するが、ジェームズは観測記録が「命より重要だ」と主張する。アメリアはバカにした学者たちを見返したいだけではないかと疑うが、純粋に研究に身を捧げるジェームズの本心を知って折れるのだった。
アメリアにも2年前、人生を変える出来事があった。気球で飛行中に同乗していた夫のピエール(ヴァンサン・ペレーズ)が亡くなったのだ。それからというもの、気球に乗るのはもちろん、生きる気力さえ失っていた。ジェームズから頼みこまれて一度は引き受けた操縦も、夫のことを想い「もう二度と乗りたくない」と断った。気持ちを翻したのは、ジェームズの親友のトルー(ヒメーシュ・パテル)から、世界を変える機会が誰にでもあるわけではないと説得されたからだ。高度8070m、気温マイナス15度、気圧で気球の布が裂けそうになり、酸素の低下から脳に影響が出始め、ジェームズは鼻から出血する。降下を決意するアメリアにジェームズは、「ピエールが無茶をした話は有名だ」と、彼女の夫の話を持ち出して止めようとする。その時、アメリアはピエールの死の真相を打ち明けるのだった。
ようやくジェームズも降下に同意するが、ガスの放出弁が凍って開かないという、最悪の危機を迎える。低酸素症で気を失うジェームズ、自力で弁を開けるために気球をよじ上るアメリア。高度10970m……未知の世界が始まろうとしていた──。
作品情報
スタッフ
監督:トム・ハーパー
製作:トッド・リーバーマン
デヴィッド・ホバーマン
トム・ハーパー
製作総指揮:ジャック・ソーン
リチャード・ヒューイット
原作:リチャード・ホームズ
原案:トム・ハーパー
ジャック・ソーン
脚本:ジャック・ソーン
撮影:ジョージ・スティール
視覚効果監修:ルイ・モラン
プロダクションデザイン:クリスチャン・ヒューバンド
デヴィッド・ヒンドル
衣装デザイン:アレクサンドラ・バーン
編集:マーク・エカーズリー
キャスティング:ジュリー・ハーキン
音楽:スティーヴン・プライス
キャスト
フェリシティ・ジョーンズ
エディ・レッドメイン
フィービー・フォックス
ヒメーシュ・パテル
レベッカ・フロント
ロバート・グレニスター
ヴァンサン・ペレーズ
アン・リード
トム・コートネイ
『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』
2020年1月17日(金)全国ロードショー
2019年/イギリス・アメリカ/101分/シネスコ/5.1ch
英題:The Aeronauts/字幕:風間綾平
配給・宣伝:ギャガ
公式サイト:gaga.ne.jp/intothesky/
(c)2019 AMAZON CONTENT SERVICES LLC.
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