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『ドライヴ』極限まで削がれたシンプルなストーリーを支える要素とは?

『ドライヴ』極限まで削がれたシンプルなストーリーを支える要素とは?

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車が持つ「男臭さ」を中和する音楽とは?



 最後に、このシンプルなストーリーを彩ったもう一つの重要な要素、音楽についても触れておきたい。


 『ドライヴ』では電子音楽(テクノ)を使うことで、車を題材にすることによる「男臭さ」を中和する意図があったという。レフン監督はスタッフと共に、ドイツのクラフトワークをはじめ、ヨーロッパの電子音楽を片っ端から聞いて選曲していった。


 次の3曲がまさにそれにあたる。オープニングでかかるKavinskyの「Nightcall」。



 ライアン・ゴズリング演じるドライバーと、キャリー・マリガン演じるアイリーン母子が初めてドライブデートするシーンに流れるCollege feat. Electric Youthの「A Real Hero」(このシーンではジョン・ヒューズ映画のように歌を流したかったとのこと)。



 そしてオスカー・アイザック演じるアイリーンの夫の出所パーティーでかかっている曲、Desireの「Under Your Spell」だ。 



 音楽のクリフ・マルチネスにも同様に、これら電子音楽の雰囲気を意識した形で曲を作ってもらったそう。


 また、予告編でも流れる印象的なリズ・オルトラーニの「OH MY LOVE」(この曲は電子音楽ではない)だけは最初から使うと決めており、編集もこの曲に合わせて演出したとのこと。しかもこの曲なんと、イタリアの異色の怪作『ヤコペッティの残酷大陸』(1971)のサウンドトラックからの使用というから驚きだ。



 実際に映画を観ると、このレフン監督こだわりの選曲群が、シンプルなストーリーを彩り、作品をより印象深いものにしていることがよく分かる。見終わった後はサントラが欲しくなる映画であることは間違いない。


参考資料: 

映画『ドライヴ』パンフレット

『ドライヴ』ブルーレイ音声解説、監督インタビューより



文:CINEMORE編集部 F

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。



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『ドライヴ』

Blu-ray(日本語吹替版) 4,800円+税

発売元:バップ

©2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved

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