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連日満席の劇場が爆笑と喝采のるつぼ!『カメラを止めるな!』が切り開いた映画の新たな可能性!

連日満席の劇場が爆笑と喝采のるつぼ!『カメラを止めるな!』が切り開いた映画の新たな可能性!


POV、モキュメンタリーホラーの系譜に連なる・・・?異色作



 『カメラを止めるな!』はゾンビ映画のフォーマットに則っている(あくまで表面上は)。山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していたクルーが突如ゾンビ化、仲間を襲い始める。次々と仲間がゾンビ化してくが、その様子を一台のカメラを使い、37分をワンカットで見せ切る。これだけ書けば、ホラー映画ファンならピンとくる。モキュメンタリー(偽ドキュメンタリー)やPOV(Point of View Shot)と言われる一人称視点映像など、この作品はここ20年ほどですっかりおなじみとなったホラー映画の手法を用いているのだ、と。




 POV手法が定着するきっかけとなったのは『 ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)だ。この映画の設定は「魔女伝説を取材するため深い森に入った3人の学生が消息を絶ち、1年後に彼らの撮影したビデオが発見される。そのビデオをそのまま編集して映画化した」というもの。このパターンはファウンドフッテージと呼ばれる一つのジャンルにまでなった(このジャンルの偉大な元祖は『食人族』(80)だろう)。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の映像は登場人物が撮影したホームビデオだけで構成されており、手振れなどで見づらいこと甚だしいが、それが観客の作品への没入感を促進。劇中で、実はほとんど事件らしい事件は起こらないにも関わらず、観客は登場人物にシンクロし、自分自身が深い森に迷い込んだような、それまでのホラー映画になかった感覚を味わった。この作品は6万ドルという低予算ながら、全世界興行収入2億4,050万ドルという大ヒットとなった。



 これが発端となり、以降、POV、モキュメンタリー手法を使った映画が数多く作られることになる。思いつくだけでも・・・『 パラノーマル・アクティビティ』(07)、『 REC』(07)『 クローバーフィールド -HAKAISHA-』(08)、『 ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(08)『 クロニクル』(12)『 ヴィジット』(15)・・・・まだまだあるが、POVはここ20年のホラーを席巻した手法だと言えるだろう。さらに、POV手法につきものなのが、ワンカットの長回しだ。ドキュメンタリー的な手法であれば長回しが必然となる。 


 しかし、これらの作品にはどうしても越えられない「ある壁」があった。そして『カメラを止めるな!』はその壁を素晴らしいアイデアで逆手にとった作品なのだ。



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