『カメラを止めるな!』あらすじ
とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。そんな中、撮影隊に 本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイブムービー!”……を撮ったヤツらの話。
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※本記事は核心的なネタバレには抵触していませんが、映画の内容には踏み込んでいますので、映画鑑賞後にお楽しみいただくことを強くお勧めします!
※2018年7月現在の情報です。
事件は劇場で起きている!
事件は今、劇場で起こっている・・・。ダサいとわかっていながら、そんな表現をしたくなるほど『カメラを止めるな!』の鑑賞体験は衝撃だった。映画がクライマックスへと駆け上がるのが身体に伝わり、100席に満たない劇場を笑いと興奮が包み込む。観客たちは今まで見たことのないものを確かに見た、という感動と愉悦をエンドロールと共に味わった。
『カメラを止めるな!』(C)ENBUゼミナール
新宿での1日3回の上映は連日満席(チケットは午前中で売り切れ)となるほどの人気を博している同作の監督は、これが商業映画デビューという上田慎一郎。出演者たちも、ベテランの数名を除いて、演技経験が豊富とは言えない役者ばかり。撮影期間はわずか8日間。スケールが極小でも優れたアイデア(脚本)とやる気があれば、傑作は作れると証明した。では『カメラを止めるな!』のアイデアの革新性は一体どこにあるのか。