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今やアカデミー賞監督!『メリーに首ったけ』に見るピーター・ファレリーの原点とは?

(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

今やアカデミー賞監督!『メリーに首ったけ』に見るピーター・ファレリーの原点とは?

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恋敵だらけの奇抜な物語、そしてキャメロンが疑問視した過激なギャグへ



 さて、ドラマは13年後に飛ぶ。メリーを忘れられないテッドは悪友ドムの訳ありの助言を真に受け、私立探偵のヒーリーを雇ってメリーの現在を調査してもらうことに。ところが、独身で仕事もデキて、美ぼうもますます映える彼女を尾行・観察するうちにヒーリーも彼女に恋してしまった。そこで、彼はテッドに嘘をつき、“今や子持ちの太ったおばさん”と報告する。それでも諦めきれないテッドは、実際にメリーに会い、ヒーリーの嘘を見破った。だが、恋敵はヒーリーだけではなかった……。


 悪役のひとり、ヒーリーは物語をかき回す重要な存在だ。演じるのは、1980年代に『アウトサイダー』(83)などでイケメンの若手スターとして人気を博したマット・ディロン。彼はこのコメディの世界を気に入り、美男であることの強みを捨てて、徹底的にお笑い演技を提供。細くシェイプした口ヒゲも、彼自身のアイデアだった。



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 ヒーリーとメリーのデートの場面で話題に上がる好きな映画のひとつが『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』(71)。死に憑りつかれた19歳の少年が死期の近い老婆と交流を深め、やがてロマンスとして結ばれるも悲しい結末を迎える、この物語はエキセントリックな展開ではあるが、胸に迫るものがある。これはメリーと同様に、ピーター・ファレリーがもっとも好きな作品であることを認めている。


 最高に下品な見せ場として話題となった、もうひとつのシーンについて触れないワケにはいかない。メリーとの久しぶりのデートを目前にして、やはりドムにそそのかされ、テッドが自慰をしてから臨もうとする場面だ。放たれた精液は不幸な偶然によってメリーの目に留まり、それをヘアジェルとカン違いした彼女は自分の髪に塗ってしまう。前髪が立ったままの状態で、デートをする彼女の姿は観客の爆笑を引き起こした。


 この場面の撮影では、キャメロンは「女の子がデート時に自分の髪の異変に気付かないはずがない」と異を唱えたという。しかしファレリー兄弟は笑いを重視し、デートの始まりのディナーの場面のみ、この髪型をそのまま活かした。結果的に、それは最高に笑える場面となる。



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