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『ロスト・キング 500年越しの運命』スティーヴン・フリアーズ監督 自分の意見を貫く大切さ【Director’s Interview Vol.356】

© PATHÉ PRODUCTIONS LIMITED AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2022 ALL RIGHTS RESERVED.

『ロスト・キング 500年越しの運命』スティーヴン・フリアーズ監督 自分の意見を貫く大切さ【Director’s Interview Vol.356】

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自分の意見を貫く大切さ



Q:本作は、周囲の意見に流されず自分を信じることの大切さを教えてくれます。多くの人が関わる映画制作において、監督としてこのスタンスを貫くことは、大切であり難しいのではないでしょうか?


フリアーズ:周りの意見に流されないことは難しいですが、自分の意見を貫くことは大切だと思います。特にハリウッドに行った時は、インディペンデントがいかに自由かを痛感しました。ハリウッドでは出資者たちの意見を聞くべきだと散々言われたんです。やはりインディペンデントの方が、自分自身を作品に映し出せると感じましたね。



『ロスト・キング 500年越しの運命』© PATHÉ PRODUCTIONS LIMITED AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2022 ALL RIGHTS RESERVED.


Q:映画監督として50年以上のキャリアをお持ちですが、手がける作品や現場での立ち位置など変化や進化は感じますか?


フリアーズ:変わってはいるんでしょうけど、自分では特に意識はしていません。こうやって映画を作り続けられていることだけで本当に有り難い。それ以上のことありません。ただ、自分自身が育ってきた映画が瀕死の状態にあるのはすごく悲しいことですが、それは受け入れなければと思っています。


Q:瀕死の状態とは具体的にどういうことですか? 


フリアーズ:私が歳をとっているせいもありますが、MARVEL映画やヒーロー映画にまったく興味が持てないんです。若い人は興味があることを好きなようにやってくれればいいのですが、自分が観て育ってきた映画というものは残念ながら失くなりつつあるのかなと…。ヒューマンストーリーを伝える人が少なくなったのは残念ですね。


Q:影響を受けた監督や映画を教えてください。


フリアーズ:ハリウッドの40〜50年代のクラシック映画を観て育ちましたし、70年代のアメリカ映画が好きでよく観ていました。まさにスコセッシやコッポラの映画たちです。今はそういう監督が存在しないことが悲しいですが、偉大な監督たちと同じ時代を生きられたことは、すごくラッキーだったと思います。


Q:これまで様々な映画を撮られてきましたが、今後はどんな映画を撮っていきたいですか?


フリアーズ:来年、ビリー・ワイルダー監督を主人公にした映画を撮るつもりです。イギリスの小説が原作ですが、本作と同じように悲しくて面白い作品に仕上がると思いますよ。



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監督:スティーヴン・フリアーズ

1941年生まれ、イギリス・レスター出身。キャリア最初の15年間は、主にテレビドラマなどに携わり、BBCで多くの作品を制作。1985年、映画『マイ・ビューティフル・ランドレッド』で脚光を浴びる。ハリウッド進出作となった『危険な関係』(88)にて、第15回セザール賞外国映画賞を受賞、アカデミー賞®でも作品賞など7部門にノミネートされ、高い評価を受けた。90年には、『グリフターズ 詐欺師たち」でアカデミー賞®監督賞に初ノミネートされ、『ハイロー・カントリー』(98)では第49回ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞。2006年の『クィーン』で再びアカデミー賞®監督賞候補になった。『あなたを抱きしめる日まで』(13)では、本作でも脚本を担当しているスティーヴ・クーガン、ジェフ・ポープが第70回ヴェネチア国際映画祭最優秀脚本賞に輝いた。常に幅広くさまざまなスタイル・テーマ・ジャンルを手掛けている、誰もが認める最も優れた英国人監督のひとり。そのほかの監督作品に、『ヘンダーソン夫人の贈り物』(05)、『わたしの可愛い人 シェリ』(09)、『噂のギャンブラー』(12)、『疑惑のチャンピオン』(15)、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(16)、『ヴィクトリア女王 最期の秘密』(17)など。



取材・文: 香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。




『ロスト・キング 500年越しの運命』

9月22日(金)より、TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー

配給:カルチュア・パブリッシャーズ

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