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『朽ちないサクラ』原廣利監督 現場だからこそ生まれるものがある【Director’s Interview Vol.415】

『朽ちないサクラ』原廣利監督 現場だからこそ生まれるものがある【Director’s Interview Vol.415】

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目指すは『キック・アス』



Q:今回出演されている豊原功補さんや駿河太郎さんなどは、藤井道人監督の『ヤクザと家族 The Family』(21)にも出演されています。同じBABEL LABEL所属の藤井監督からは、アドバイスなどはありましたか


原:まさに『ヤクザと家族 The Family』の豊原さんがすごく怖かったので、「豊原さんってどんな方?」って聞きました(笑)。作品の情報共有は普段からしているので、役者さんの前情報などはよく聞いています。「豊原さん、すごくいい人だよ」と言ってくれました(笑)。


Q:映画全般についてのアドバイスありましたか。


原:そうですね。脚本や仮編集は見せていて、アドバイスをもらうこともありますし、それを反映することもあります。そこは結構風通しが良いですね。作品に関わっていない全然違う視点からの意見をもらえるのは、良いことだなと。



『朽ちないサクラ』©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会


Q:影響を受けた監督や好きな映画を教えてください。


原:マシュー・ヴォーン監督の『キック・アス』(10)です。2ではなくて、1が超好きですね。音楽センスもアクションセンスも演出も芝居も全部素晴らしい。日本で公開された当初は、確か都内でも1〜2館くらいしかやってなくて、最初は満席で入れなかった。それで次の回でやっと観ることが出来たのですが、満席で立ち見が出るほどでした。それで大勢の観客と一緒に観ていると、皆同じところで爆笑するんです。本当に映画館が揺れるぐらいに爆笑していて、プレスリーの曲が流れて来るシーンでは、みんな手を叩いて笑っていました。映画館を出るときに「すごい体験をしたな…」と思ってしまいました。


僕が目指す映画ってまさにこれなんです。映画館の扉を出る瞬間に、「本当に面白い映画を観たな〜」と思ってもらえればそれでいい。そういう映画を作りたいですね。もちろん「ああだったんじゃないか、こうだったんじゃないか」と観た後で考察するような映画も素晴らしいと思います。でも僕は娯楽として「気持ち良かった」と思ってもらえればそれでいい。そういう意味では、僕にとっては『キック・アス』がドンピシャの映画なんです。



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監督:原廣利

2011年BABEL LABEL加入。ドラマ『日本ボロ宿紀行』(19/TX)では監督に加え撮影監督を務める。以降、『八月は夜のバッティングセンターで。』(21/TX)、『真夜中にハロー!』(22/TX)『ウツボラ』(23/WOWOW)などを演出。『帰ってきた あぶない刑事』(2024年5月24日〜)公開中。



取材・文: 香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。


撮影:青木一成




『朽ちないサクラ』

6月21日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか全国公開

配給:カルチュア・パブリッシャーズ

©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会

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