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『辰巳』小路紘史監督 自主制作の自由度がもたらすものとは【Director’s Interview Vol.424】

『辰巳』小路紘史監督 自主制作の自由度がもたらすものとは【Director’s Interview Vol.424】

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役者に合わせて脚本を変える



Q:自主制作とはいえ、実際にプロの役者さんが出演されています。皆さんオーディションで選ばれたのでしょうか。


小路:半年くらいかけて全てオーディションで選ばせていただきました。そこは妥協せずに出来たと思います。遠藤さんも森田さんも含めて、皆オーディションに来てくださった方々です。オーディションにはタレントさんのような方も来てくださいました。オーディションでは、その実力だけで判断できるのが良いところですね。


Q:オーディションではどんな基準で選ばれるのでしょうか。


小路:基準はあるにはあるのですが、言葉にするのは難しいですね。直感で「この人とやりたい」と思う人と出会えるかどうか。誰かを提案されるよりも、初めて会ったとしても「この人と映画を作りたい!」と思わせてくれる役者とやりたいのだと思います。



『辰巳』 ©小路紘史


Q:脚本で思い描いたキャラクターと照合されるのでしょうか。


小路:一応やりますが、一致する方ってなかなか来ない。なので、役者に合わせてキャラクターを変える方向でやりました。遠藤さんが演じた辰巳も、元々の年齢設定はもう少し上でしたが、遠藤さんくらいの年齢にして脚本を変えていく方が可能性は高かった。制作の自由度とは、まさにそういうところだと思います。


Q:最初に決めた世界観に合わせて作っているのかと思っていました。ここまでフレキシブルだとは意外でした。


小路:世界観は一応あるのですが、自由に作った方がより良いものになるという感覚があります。カメラマンの山本と一緒に作り込んでいって、その中にあるものの自由度を高くするイメージです。その要素の一つとして役者があるのだと思います。





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