※向かって左からアーロン・ジャクソン、ジョシュ・シャープ ©2023 SEWER BOYS RIGHTS LLC. All Rights Reserved.
『ディックス!! ザ・ミュージカル』アーロン・ジャクソン& ジョシュ・シャープ 笑ってもらえるのが一番嬉しい【Actor’s Interview Vol.48】
A24が証明したもの
Q:A24との仕事はいかがでしたか。
ジャクソン:A24は、ニッチな作品を好む観客はいるということを証明してくれたスタジオ。ビッグバジェットの大作に負けないくらいに、低予算で作られた作品もインパクトが強いということを改めて教えてくれた。アメリカではそういうことが忘れられていて、製作費がどんどん膨らんでしまった経緯がある。全ての観客をターゲットにしなくても、その作品が好きなコアな観客に来てもらえれば、小さな作品にもマーケットがあるし、成功することもできる。A24はそれを証明してくれたと思うね。
シャープ:A24は人材への投資が本当に上手い。勘所をちゃんと押さえていて「あなたのビジョンは素晴らしい、好きにやってみてください」という具合なんだ。この人だったら賭けてみる価値があると思ってくれる。僕らの映画はA24のこれまでの作品とは全然違うけれど、ある程度コストを抑えることによって、大胆にもリスキーにもなれた。大きな製作費だと出来ないことだよね。
『ディックス!! ザ・ミュージカル』©2023 SEWER BOYS RIGHTS LLC. All Rights Reserved.
Q:下水道ボーイズは最高でした。元々のミュージカルにも出て来ていたのでしょうか。また、仕上がりには満足されていますか。
ジャクソン:「(日本語で)ゲスイドーボーイズ!」ちゃんと日本語で覚えたよ(笑)。仕上がりにはとても満足しているよ。舞台版ではセリフの中に出てきただけで、物理的には姿を見せてなかった。映画化するにあたり、パペット制作のスタッフと一緒に「ああだ、こうだ」と言って作る作業がすごく楽しかった。予算的に凝ったことは出来なかったけれど、それが逆にこの作品のスタイルに合っていたね。
シャープ:実際にそこにいて存在を感じられるような感覚が、この映画にすごく合っていたと思うよ。
ジャクソン:今回の映画では色んな小道具を作ったけど、会議では各部署のトップが放送禁止用語を口にしながら、それを作ることに真剣に議論している。そして会議が終わったら普通に仕事場に戻っていくんだ。そこは面白かったね(笑)。本当に笑える制作現場だったよ(笑)。