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二人の“ウェブ”から見えてくる、マーク・ウェブ監督の試行錯誤と再起への誓い『さよなら、僕のマンハッタン』

二人の“ウェブ”から見えてくる、マーク・ウェブ監督の試行錯誤と再起への誓い『さよなら、僕のマンハッタン』


一度は夢に敗れたニューヨークに、再び



 そして『さよなら、僕のマンハッタン』で注目してもらいたいのは、マーク・ウェブが再び、このニューヨークに戻ってきたという点だ。そう、一度は『スパイダーマン』で夢破れしこの街に。主人公がこの大都会の片隅で「自分の将来」について思い悩む姿を見ながら、筆者にはウェブ監督と主人公がこれまで以上に親密に像を重ねあわせていく様子が感じられた。


 そうやって物語は奇想天外な方向へと転がっていく。主人公は「小説を書きたい」という夢を抱えているが、それに対して父親は「そんな甘っちょろいことではやってはいけない」と言い、息子に半ば強引にキャリア・カウンセリングを受けさせようともする。ところがこの父親もまた、かつては小説家志望だった問いう別の側面を覗かせ、挙げ句の果てに二人は、一人の女性をめぐって泥沼の対決を繰り広げることに・・・・。




 なんて下世話な展開なんだ、と訝る人もいるかもしれないが、ちょっとここで立ち止まってみよう。そして改めて父子の名前を確認してみてほしい。


 主人公はトーマス・ウェブ。そして父親はイーサン・ウェブ。


 筆者は序盤に「主人公は監督の分身」である可能性について先述したが、今回はあまりにも分かりやすく、かつ複雑だ。何しろここではマーク・ウェブ監督と同じファミリーネームを持つ男性が二人も登場するのである。もしかすると本作では、分身が二人いるのかもしれない・・・そう考えると、二人の対立は「映画監督としての自分の今後はどうあるべきか」をめぐる葛藤にも思えてくる。



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