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アクション映画の革命作『ダイ・ハード』とゴジラとの意外な関係

(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

アクション映画の革命作『ダイ・ハード』とゴジラとの意外な関係

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全米公開と同時に日本で披露されたクライマックスシーン



 しかし、そんな評論家たちよりもさらに一足早く『ダイ・ハード』を堪能し、その出来に心を奪われた日本の観客がいたことをご存知だろうか?


 『ダイ・ハード』が全米の劇場を賑わしていた1988年の7月下旬、日本ではちょうど同じ頃、特撮映画をテーマとした読売テレビ開局30周年記念イベント「Panasonic SFX 1988」が大阪城ホールにて開催された。その関連プログラムとして、同作の特殊効果プロデューサーを務めた特撮監督のリチャード・エドランドが来日し、基調講演をおこなっている。その壇上でエドランドは『ダイ・ハード』のクライマックスを独自に編集したものを「映画における特撮の一例」として聴講者たちに披露したのだ。



『ダイ・ハード』(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. 


 当時まだ学生だった筆者(尾崎)はその場にいた一人だが あの興奮は今も忘れることができない。テロと間違われてFBIのヘリから狙撃されたマクレーン(ブルース・ウィリス)が、消化ホースを体に巻き、大規模な爆破を背にダイブするシーン。そしてハンス(アラン・リックマン)が眼下の地表へと呑み込まれていく一連のアクションシーンを、エドランドは惜しげもなく見せてくれたのだ。


 今なら「ネタバレだ!」と物議を醸すかもしれないが、聴講者のほとんどは手も腫れんばかりに拍手を贈り、場内は大喝采に包まれた。なにより俳優らによる命がけのスタントに、実景とミニチュアを併用したナカトミビルやヘリ、加えて爆破や弾着のエレメント(素材)を複雑に合成・編集して大スペクタクルな映像を生み出した巧技に、聴講者たちはただひたすら圧倒され、窒息せんばかりに舌を巻いたのである。



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