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その狂おしすぎる愛の姿に、好き嫌いも激しく分かれた『ベティ・ブルー』

その狂おしすぎる愛の姿に、好き嫌いも激しく分かれた『ベティ・ブルー』

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有名評論家が最も嫌いな作品のリストに入れた


 

 1987年に日本で公開された『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』は、『ディーバ』(1981)で鮮烈なデビューを果たしたジャン=ジャック・ベネックス監督の3作目ということで、映画ファンの関心も高かった。タイトルどおりブルーの夜空に主人公ベティが浮かぶポスターのビジュアルがあまりに美しく、ジャンルも完全にラブストーリーなのだが、その物語やキャラクター、描写のあまりの鮮烈さによって、トラウマ的に溺れた人、あるいは逆に拒絶した人など、反応もさまざまだった。とくに終盤の展開は物議をかもすものであり、今は亡きアメリカの人気映画評論家、ロジャー・エバートは自身のMost Hated(最も嫌いな)リストに今作を入れていたり(他には『 アルマゲドン』『フラッシュダンス』など)と、映画好きの間でも賛否が分かれた。しかし全体の印象としては、この『ベティ・ブルー』に心底、溺れてしまった人が多かった気もする。




 何と言っても強烈なのは、ベティの言動だろう。ここまで感情の起伏が激しいキャラクターは、映画史でも珍しい。一度点火したベティの怒りの炎を抑えることは、ほぼ不可能である。恋人ゾルグの持ち物をすべて窓から放り出し、あげくの果てにバンガローに火をつける。ウェイトレスの仕事では、気に入らない客の腕をフォークで刺す。一方でゾルグの書いた小説を読み始めたら眠ることも忘れて完読し、その小説を出版社に必死に売り込む。一度こうと決めたら、なりふりかまわず突き進むのだ。そしてゾルグへの愛を、とことんピュアな笑顔で表現したりもする。ベティ役のベアトリス・ダルは今作が映画デビューであり、ベティの言動と、ベアトリスの女優としてのポテンシャル、その両方が「予期せぬ」レベルとして見事にシンクロし、観る者を魅了することになった。


 アメリカでの公開タイトルも『ベティ・ブルー』だったが、フランス語の原題は『37°2 le matin』で、「朝、37度2分」の意味。これは女性が最も妊娠しやすい体温だという点も公開当時、話題を集めた。




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