1980年代のウディ・アレン出演映画
1980年代は5つの作品で、アカデミー賞ノミネート(監督賞や脚本賞など)に関わっている。この年代はウディ・アレンにとって、実り多き時代だったと言えるだろう。
『スターダスト・メモリー』(80) 監督:ウディ・アレン 91分
この映画でもウディ・アレンは、監督と脚本と主演を務めている。ウディ・アレンが演じるのは売れっ子の映画監督。彼を取り巻く映画関係者や評論家、ファンなどが冗談めかして描かれている。1980年という年の空気を知るには打ってつけの作品だ。なおヒロイン役はいつものダイアン・キートンではなく、シャーロット・ランプリング。また、シャロン・ストーンがチョイ役とはいえ出演しているのも見逃せない。
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『カメレオンマン』(83) 監督:ウディ・アレン 79分
この映画は1983年公開の意欲作だ。『泥棒野郎』と同じようにウディ・アレンは、この映画をドキュメンタリータッチで描いている。周囲の環境に合わせ、カメレオンのように姿かたちを変える男性がこの映画の題材だ。モノクロで撮影することで、ドキュメンタリー調を強める効果を狙っている。従来とは一味違うウディ・アレンを楽しめる作品だ。この映画でもまた、ウディ・アレンは監督と脚本、主役を担当している。
『ブロードウェイのダニー・ローズ』(84) 監督:ウディ・アレン 84分
ウディ・アレンはいつものように、監督と脚本、主演を務めている。モノクロのコメディ映画で、ヒロイン役はミア・ファローだ。この映画でウディ・アレンは、1984年のアカデミー賞監督賞と脚本賞にノミネートされている。また、英国アカデミー賞ではオリジナル脚本賞を受賞した。ウディ・アレンの役どころは、売れない芸人マネージャーである。またミア・ファローは、とある歌手の愛人を演じている。
『ハンナとその姉妹』(86) 監督:ウディ・アレン 107分
1986年公開のこの映画でウディ・アレンは、アカデミー賞脚本賞を受賞。ヒロインはお馴染みのミア・ファローだ。ミア・ファロー演じるハンナと姉妹たちを中心に物語は展開。出会いと別れの中に垣間見える男女の機微を、ニューヨークを舞台にしてウディ・アレンは見事に描き出している。また、病気恐怖症の男(ハンナの元夫)役のウディ・アレンの演技も見逃せない。
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『ゴダールのリア王』(87) 監督:ジャン=リュック・ゴダール 90分
1987年公開のジャン=リュック・ゴダール監督作品。シェークスピアの代表作の1つであるリア王を、ゴダールは1980年代風にアレンジ。ウディ・アレンは脚本には参加せず、出演のみとなっている。この映画の主演はピーター・セラーズ(ピンク・パンサーのピーター・セラーズとは別人)であり、ウディ・アレンは映画の編集技師エイリアン氏という大事な役どころを担う。ゴダールとウディ・アレンという、珍しい組み合わせも楽しみたい。
『ウディ・アレンの重罪と軽罪』(89) 監督:ウディ・アレン 107分
ウディ・アレンは監督と脚本を担当し、出演もしている。映画の主人公は2人いて、それぞれの物語が平行して進むという構成となっている。主人公の1人、眼科医を演じるのはマーティン・ランドーだ。ウディ・アレンはもう1人の主人公である、冴えない記録映画の監督を演じている。最後に出会うこの2人の対象的な姿が興味深い。この映画でウディ・アレンは、アカデミー賞の監督賞と脚本賞にノミネートされている。