1970年代のウディ・アレン出演映画
ウディ・アレンの代表作の1つである『アニー・ホール』は、1977年の作品である。ウディ・アレンは、70年代に最初の頂点を迎えることになる。
『ウディ・アレンのバナナ』(71) 監督:ウディ・アレン 142分
この映画でもウディ・アレンは、監督と脚本と主演を兼ねている。主人公は女性にもてたいばかりに、バナナの国と呼ばれるとある共和国の革命に身を投じる。その後独裁者に祭り上げられてしまう主人公を、コミカルに描いたのがこの映画だ。なおこの映画には、当時まだ無名だったシルヴェスター・スタローンも参加している。70年代の空気を知るために、この映画を見るのもいいだろう。
『ボギー!俺も男だ』(72) 監督:ハーバート・ロス 88分
1972年公開のロマンティック・コメディ。監督はハーバート・ロスで、ウディ・アレンは脚本と主演を担当している。1969年にウディアレンが製作した舞台劇を映画化したものであり、その舞台の出演者が映画版に出演しているのも話題となった。ハンフリー・ボガートにとりつかれた主人公を中心に展開する物語は、映画『カサブランカ』(42)のパロディにもなっている。ウディ・アレンのオドオドとした、コミカルな演技を楽しみたい。
『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう』(72) 監督:ウディ・アレン 87分
この作品は1972年公開で、初期の作品の中では最もヒットした部類に入る映画である。脚本はウディ・アレンであるが、原作者はデヴィッド・ルーベンとなっている。見どころは、映画を構成する独立した7つのストーリーだ。そのどれもが、性を題材にしたパロディとなっている。この映画に対する評価は様々なので、自分の目で見て確かめることをおすすめする。
『スリーパー』(73) 監督:ウディ・アレン 99分
1973年に公開されたSFコメディ。ウディ・アレンはこの映画でも、監督と脚本、そして主演を兼ねている。ウディ・アレンの役どころは、反政府組織によって凍結され、200年後に目覚めることになるクラリネット奏者である。200年後の世界で彼が何を体験するのかが、この映画の見どころの1つだ。1974年にヒューゴー賞映像部門を受賞するなど、この作品に対する評価は高い。ヒロインはウディアレンと親交の深い、ダイアン・キートンが演じている。
『ウディ・アレンの愛と死』(75) 監督:ウディ・アレン 85分
第25回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した本作。興行収入も多く、ウディ・アレンの傑作の1つともいえる映画だ。ウディアレンは主人公のロシア人、ボリスを演じている。ダイアン・キートン演じるソーニャとボリスの、目まぐるしく展開するドタバタコメディを堪能してみよう。
『ウディ・アレンのザ・フロント』(76) 監督:マーティン・リット 95分
ウディ・アレンは主演を務めているが、監督と脚本は担当していない。他の監督のもと、ウディ・アレンがどんな演技を見せるのかが見どころの1つだ。ザ・フロントという映画のタイトルの通り、ウディ・アレンはブラックリストに載った脚本家たちのフロントとして振舞う、という役を演じている。社会派コメディを彼がどう料理するのか、興味の湧く作品だ。
『アニー・ホール』(77) 監督:ウディ・アレン 93分
さて、『アニー・ホール』である。1977年公開のこの映画は、ウディ・アレン作品の中でも特に評価と人気の高い作品の1つだ。またこの映画は、ウディ・アレンの転機となった作品としても知られている。ヒロイン役は、よきパートナーでもあるダイアン・キートン。ウディ演じるアルビーと、ダイアン演じるアニーの、惹かれあいながら反発しあう2人の関係性が物悲しくも美しい。本作は、1977年アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演女優賞と脚本賞を受賞している。
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『マンハッタン』(79) 監督:ウディ・アレン 96分
ウディ・アレンは、監督と脚本と主演を担当。ウディ・アレン演じる主人公アイザックと、マイケル・マーフィー演じる友人のエール、そしてダイアン・キートン演じるメリーの3人を中心に物語は展開。くっついたり離れたりする男女の関係を通じ、アイザックは最後に本当に大事なものを知るのだった。ウディ・アレンが作り出す、ロマンティック・コメディを楽しもう。