コロナ禍も表現するため、公開直前に急きょシーンを追加
Q:映画の最後でリモートのインタビューが入ってきたのは意外でした。撮影した日付が「5月13日」と出ますが、映画公開の直前ですよね。
大島:最初のマスコミ試写の時は、あのシーンはなかったんです。だから完成品が2つあって、最初のバージョンより3分伸びちゃった。最初のチラシには上映時間116分って書いていますが、本当は119分ある(笑)
Q:リモートのインタビューを急きょ追加したのは何故ですか?
大島:追加するかどうか本当に迷いました。だけどやっぱり2020年6月公開のドキュメンタリー映画で、コロナの前で終わってしまうのは良くないと思いました。でもやっぱり「付け足した感がある」とか、「不格好だ」と言う人もいました。
Q:確かに私がもし製作者だったら、その前のシーンで映画を終わらせたいと思うかもしれません。
大島:ラストシーンを編集していた時も、編集マンやプロデューサーからも、「あれ撮ったけど、その前のシーンで終わりっていう手はないですか?」と言われました。実は僕もそう思っていたんです。でも自分の気持ちを振り切るために「ない!」って言い切りました。