『リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』ミスだって、見方を変えれば「面白い」に変わる。俳優・岡山天音は“俯瞰”で考える【Actor's Interview Vol.8】
サブカルは、気持ちをリセットできる“逃げ場所”
Q:ちなみに『リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜』の劇中、「サブカルに救われた」というセリフがあってすごく響いたのですが、岡山さんは「サブカルに救われた」と感じる瞬間はありますか?
岡山:やっぱり、サブカルが逃げ場所的なところはありますね。
僕は漫画が大好きなんですが、1日のうちに色々なことが起こるけど、家に帰って漫画を読むことで良しとさせてくれるというか。そうやってリセットしています。
誰にも邪魔されないけど、独りぼっちでもない時間をサブカルと過ごせて、救われているところはありますね。
Q:ちなみに最近だと、どんな漫画がお好きですか?
岡山:『ブルーピリオド』ですね。やんちゃな高校生がアートの面白さに目覚めて藝大を目指すお話なんですが、スポ魂的な熱さもありつつ、オリジナリティに富んだ名ゼリフもあり、キャラクターも一人ひとりが主人公になれるくらいちゃんと立っていて、ダイナミックな展開もあって……全部あるんですよ。
Q:『ブルーピリオド』、面白いですよね……!
岡山:自分の仕事に対する想いともすごく重なるところがあって、読んでいると思わず熱くなっちゃいます。
主人公が挫折して、ちょっと進歩してまたどん底に落ちて……ということの繰り返しなんですが、そういった“波”みたいなものはこの仕事にもあります。そういう中で何を見てどう自分なりの結論を出していくか、という部分に共感できるんです。
自分が何となく感じていたことを言語化してくれる部分もあるので、本当に間口が広いというか、普遍的なことを描いているからだれが読んでも自分を重ねられると思います。
あと、『ヴィレヴァン!』関係でいうと、撮影中に最上もがさんと好きなアニメの情報交換をして、お互いに『聲の形』(16)を推したことを覚えています。大好きでもう3回観ていて、4回目をいつ観ようかずっと考えています。