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  3. 『BAD LANDS バッド・ランズ』原田眞人監督 原作を大胆に脚色したクライムサスペンスで描く、独立した女性像【Director’s Interview Vol.359】
『BAD LANDS バッド・ランズ』原田眞人監督 原作を大胆に脚色したクライムサスペンスで描く、独立した女性像【Director’s Interview Vol.359】

『BAD LANDS バッド・ランズ』原田眞人監督 原作を大胆に脚色したクライムサスペンスで描く、独立した女性像【Director’s Interview Vol.359】

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大阪にこだわったキャスティング



Q:本作の見どころはキャスティングにもあると思います。ネリとジョーのボスを演じる生瀬勝久さんは凄みがあり、見事にハマっていました。


原田:あの役は関西弁がネイティブの人じゃないと本当にダメだと思っていました。生瀬さんは割とコメディー作品が多くて、弾けた芝居のイメージがあると思いますが、何かで普通に喋っている様子を見たらすごくインテリジェンスがあった。こういう感じを出せたら面白いと思ったので、実際に本人とお会いして1時間ぐらい雑談をして、「これは良い」と確信できたのでお願いしました。


Q:天童よしみさんやサリngROCKさんなど、脇役の方々も存在感がありました。


原田:これぞ大阪という顔が欲しいなと。それは天童よしみさん(笑)。これぞ大阪なんだけど、誰も知らない役者さんも欲しかった。それで大阪の演劇人のリストを見たり、ネットで調べていたらサリngROCKさんが主宰する劇団「突劇金魚」に出会ったんです。素の彼女がインタビューを受けている動画を見たら、ナチュラルのおしゃべりがすごく良くて、存在自体がすごいと思いました。あと、彼女と一緒に「突劇金魚」で芝居をやっている山田蟲男さんにも出演してもらっていますが、これがまたクセのある喋り方ですごくいいんですよ。



『BAD LANDS バッド・ランズ』©2023「BAD LANDS」製作委員会


Q:登場シーンは少ないですがとても記憶に残ります。


原田:詐欺グループのサブリーダー青木を演じた永島知洋さんは偶然知りました。大阪でロケハンをしている時に、彼がテレビでボートレース番組のMCをしていたんですが、すごくふてぶてしい顔をしているなと(笑)。「とにかくこの人を押さえて」とすぐにキャスティング担当者に頼んだんです。今回は脇を関西演劇人で固めたかったので、それはうまく機能しましたね。


Q:原田監督は異業種の方を重要な役に配置するイメージがあります。大島渚監督がそのような手法でキャスティングをされていましたが、影響はあるのでしょうか。


原田:影響はあります。大体監督というのは発見の喜びを大事にするんです。僕らが普段映画を見ている時でも、「このすごい役者は誰だ?」という驚きがよくあるんです。それをお客さんにも感じてもらいたいので、意外性のあるキャスティングになるよう心がけています。




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