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「THU JAPAN 2023」早川千絵監督 演技を通して見えてくる、“演出”の面白さ【CINEMORE ACADEMY Vol.33】

「THU JAPAN 2023」早川千絵監督 演技を通して見えてくる、“演出”の面白さ【CINEMORE ACADEMY Vol.33】

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2024年9月30日~10月5日にかけて、ポルトガル・トロイアにてクリエイティブ*イベント「THU 2024」が開催されます。今年は日本から、アニメーション作家の平岡政展さん、ゲームディレクターの須田剛一さん、コジマプロダクションでリードコンセプトアーティストをつとめるEntei Ryuさん、ゲームデザイナイー/フォトグラファーのリアム・ウォンさんが登壇し、トークやワークショップを行います。( https://www.instagram.com/thu_japan/


そして、ちょうど1年前の2023年9⽉20⽇~23⽇。⽇本初上陸のクリエイティブ・リトリートイベントとして「THU JAPAN 2023(#THUJAPAN)」が⽯川県加賀市にて開催されていました。



その「THU JAPAN 2023」に参加したCINEMORE編集部では、数多くいる講師の中から映画に馴染みの深い4名にインタビューを実施。今回はその最終回、『PLAN 75』(22)の早川千絵監督のインタビューをお届けします。「THU JAPAN 2023」で早川氏が行った<物語のトリセツ>は、プロの俳優による演技のワークショップ。監督が役者を“演出”するとは一体どういうことなのか? 実際に参加したワークショップでは、演技と物語が生まれる瞬間を目の当たりにすることが出来ました。



ワークショップ:物語のトリセツ

プロの俳優による演技ワークショップを通して、参加者が物語を創造する技術を発見するインタラクティブなセッション。一緒に想像力をはたらかせ、「演技」という身体的表現を通して、どのように感情が変化するのか、また感情と物語のつながりを体験します。


※このワークショップは今後も開催されるため、本記事では内容の詳細にはあえて触れておりません。予めご了承ください。


Index


ストーリーテリングと演技ワークショップ



Q:「THU JAPAN」には初めての参加ですが、いかがでしたか?


早川:事前に説明を聞いていましたが、どんなイベントになるのかは想像がつきませんでした。実際に参加してみると、近いけれど遠いクリエイティブの人たちの話が聞けてすごく刺激になりました。普段は映画関係しか接点がないので、今回のような漫画やアニメーション、フードや工芸など、新しい発想に触れることができて、感性を生むツボをいろいろ押してもらった感じです。


Q:THU JAPAN 2023の取り組みや、「ストーリーテリング」のリトリートについてはいかがでしたか。


早川:最初にTHUについて聞いた時は、アニメーションやCGのクリエイターの参加が多いとのことだったので、私はちょっと畑違いかなと思っていました。ただ、テーマが「ストーリーテリング」なのであれば、私でも何か出来るのではないかと。お話をいただいたのがこのテーマの回で良かったですね。


レクチャーで話すことは難しいですが、ワークショップのように観客を巻き込んでやることであれば出来るかもしれない。それで、私が以前開催したワークショップの内容をスタッフの皆さんにお伝えしたところ、「それ、面白そうじゃないですか!」となった。それではやってみましょうかと。


Q:そのワークショップと今回のフォーマットは同じだったのでしょうか。


早川:そうですね。ただし、今回のようなパブリックの場でやるのは初めてだったので、実際にやってみないとうまくいくかは分からない。俳優さんの能力にもよりますし、今回は英語への通訳もあった。面白そうだけどちゃんと出来るかなと…。不安が大きくて、やってみるまでは半信半疑でしたね。


Q:俳優二人の寸劇を通して、観ている側から演じる側まで様々な物語が生まれているのが驚きでした。早川監督自身にも気づきや物語が誕生しているように見えました。


早川:まさにそうですね。それが発見できるのが毎回面白いんです。いつもそれを楽しんでいます。




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