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『PEACE FOR ALL × 難民映画基金』ユニクロ柳井康治 映画のチカラで難民支援の「点」を「面」に【CINEMORE ACADEMY Vol.53】

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短編フォーマットの必然性



Q:『アライズ・イン・エグザイル/故郷を追われた盟友たち』(40分 / イギリス、シリア)と『ローテーション』(12分 / ウクライナ、トルコ)を拝見しましたが、アプローチが全然違うことが印象的でした。改めて、映画の持つ可能性を感じ、難民の方が置かれている立場や環境が違うことを知ることができました。特に『アライズ・イン・エグザイル』に関しては、当事者の実情を“知る”という意味で秀逸なドキュメンタリーでした。構成も優れていて映画としての完成度も高かったと思います。


柳井:『アライズ・イン・エグザイル』に関しては、あそこまでのリアルな映像がよくアーカイブされていたなと思いますね。今回参加してくれた監督たちは皆本当に素晴らしい。彼らが経験してきた強烈なバックグラウンドを、映像化させることのできる実力のある人たちばかりです。どの作品も多くの人に“刺さる”映像作品として仕上がっています。難民映画としてだけではなく純粋に面白い短編映画として、今見るべき価値のある作品になっていると思います。



『アライズ・イン・エグザイル/故郷を追われた盟友たち』監督:ハサン・カッタン


Q:映画を観た観客だけではなく、映画を作った本人やその周囲の人々への影響も大きそうですね。


柳井:こんな機会はなかなかないと思います。ケイト・ブランシェットさんに声をかけてもらい、短編映画を作る支援があり、完成した作品はロッテルダムでプレミア上映されることまで決まっている。そんな状況で作品を作って発表することは、彼らからすればとても大きい。マリナ・エル・ゴルバチ監督なんて、「最初は詐欺だと思った」と言っていたくらいです(笑)。昨年5月に監督たちと会ってプロジェクトを発表し、そこから年末までに仕上げるというハードな状況でしたが、「大変だけど、絶対やるよ!」と皆モチベーションが高かったですね。


Q:「緊急性が求められている今、短編というフォーマットがすごくフィットしている」と、ロッテルダム国際映画祭マネジング・ディレクターのクレア・スチュワートさんがコメントされていました。多面的なアプローチを見られるという意味でも、短編というフォーマットがとても生かされています。そもそも今回の基金の対象を短編にするか長編かで議論はあったのでしょうか。


柳井:難易度や予算的な問題も尺が長くなるほど高まっていきます。少しでも実現可能性をあげてスピード重視にするのであれば、議論の中で「短編の方がいいかも」という意見が自然と出てきました。もともと皆の頭の中には長編が前提としてあったと思うのですが、「もし短編の応募があったらどうする?」「いや、むしろ短編の方がいいんじゃないか」といったような流れで決まっていきましたね。




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