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意識したのはスピルバーグ!『まく子』鶴岡慧子監督【Director’s Interview Vol.24】

意識したのはスピルバーグ!『まく子』鶴岡慧子監督【Director’s Interview Vol.24】


子供たちを演出する



Q:サトシを演じた主演の山﨑光くんは、思春期に差し掛かる男の子の微妙な感情を見事に体現されていました。本人とは役作りについてどういう話をされたのでしょうか。


鶴岡:サトシは11歳の設定ですが、実際の山﨑くんは少し年上で、思春期真っただ中なんです。なので、サトシよりはちょっとだけ進んだところにいるので、サトシと言う役を俯瞰して見ることができると思ったんです。これは、彼にサトシ役をお願いした理由の一つですね。


 また、映画の中では、思春期特有の生理現象も描く必要があったので、その辺はちゃんと本人と話さなければと思っていました。リハーサルを通して、少しずつその辺にも触れていき、徐々にそういう話をできる関係性にしていきました。


 思春期の男の子のことなので、自分の経験からは引き出せない感情や行動は当然あるのですが、原作者の西さんも女性なので、西さんが書かれていることに結構勇気づけられた部分もあります。なので、私もその辺は躊躇せず堂々と、物語として彼の行動や感情を演出していきました。




Q:思春期真っただ中で、生理現象の話なんて普通は人に言いたくないし、ましてや女性とそういう話ってできないと思うのですが、その辺を監督としっかりお話しできていた山﨑君はすごいですね。もう立派な大人で、まさにプロの役者ですね。


鶴岡:多分、すごく葛藤はあったと思うんですけど、彼はそういうのは表に出さず結構クールなんです。話し合いの場でもちゃんと話してくれるし、お芝居の時も一生懸命やってくれました。でも私が物足りなかった時は、現場で結構プレッシャーをかけたりしてました。


Q:そうなんですね。


鶴岡:「もっと思い切れ!」みたいなことは言ってましたね(笑)。後々考えると、非常に酷なことしたなと思いますけど‥。


Q:子供たちがキャーキャー騒いでた時は、監督が叱り飛ばしたと聞きました(笑)。結構子供たちとは戦ってたのでしょうか。


鶴岡:基本はそうでもないんですけど、集中を求めるようなシーンや、騒ぐと撮影が滞るような時は、ちょっと言ったりはしましたね(笑)。


Q:コズエを演じた新音(にのん)さんも非常に印象的でした。新音さんと母役のつみきさんも、かなり難しい役柄だと思うのですが、その辺は2人とどういうふうに話して、演出されていったのでしょうか。


鶴岡:新音さんは、今回のように出番の多い役はほぼ初めてだったので、最初はお芝居の基礎から始めていきました。カメラの前で演じることから、まず慣れていこうって感じでしたね。山﨑くんにも付き合ってもらって何日間かリハーサルをしたのですが、最初の印象は、かなり初心者だなという感じでした。なので、まずは立ち方や体のコントロールの仕方を、結構うるさく言ってやってもらっていました。でも、現場に入ったら意外と堂々としてたんです。「あれ?リハーサルの時と違う。できるじゃん!」みたいな瞬間が多くて、非常に頼もしかったです。




 つみきさんに関しては、もうご本人にお任せでした。つみきさんのキャスティングはプロデューサーの提案なんですけど、「コズエの母役はつみきさんしかいないよ。そのまんま、みたいな人だよ。」って言われたんです。ご本人もいろいろ考えて現場に持ってきてくださって、それを120パーセント出してくれてましたね。


Q:あの2人は、親子というか、同じ人種というか、その感じはすごく出てましたね。


鶴岡:そうですね。実は2人の絡むシーンってすごく少ないんですけど、同類感はすごく出してくださいました。



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