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強烈な異彩を放つ『ゴジラ対ヘドラ』【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.27】

強烈な異彩を放つ『ゴジラ対ヘドラ』【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.27】

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ちょっと変わったゴジラ映画



 様々な怪獣が現れるゴジラ・シリーズの中でも異彩を放つ『ゴジラ対ヘドラ』。アバンギャルドなメイン・テーマをバックに、ゴミやヘドロの浮かんだ海が画面いっぱいに映される冒頭が強烈。わざわざマネキンまで浮かばせて、観る者に不快感を与えるが、それらが伝えようとするのは公害の恐怖。この「汚れちまった海」から現れるのが今作のタイトルロール、公害怪獣ヘドラである。


 奇怪な魚が網にかかるようになった駿河湾。汚染された海から這い上がってきたヘドラは、工場の排煙を煙草でも吸うかのように取り込んで成長し、街にヘドロや硫酸ミストをまき散らして甚大な被害を与えていく。そこへ、海を汚されて怒ったゴジラが現れて一戦交えるが、ヘドラの強力で得体の知れないパワーに苦戦を強いられる……。


 とにかく公害がどれだけ恐ろしいかが、独特のヴィジュアルで描かれる。前述のメイン・テーマや唐突に挿入されるアニメーション(少しかわいい)のように実験的な雰囲気のものもあれば、ヘドロまみれの赤ん坊や子猫といったイメージは、否が応でも拒否反応を起こさせるような要素もあり、公害怪獣の恐怖をサイケデリックな色彩や演出とともに見せつけてくる。ヘドラの造型もおもしろく、縦向きの赤い眼は特に印象的。作品そのものと同様に、異形としての魅力があると思う。



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