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カルト映画の最高峰『ピンク・フラミンゴ』がフィルムに刻む、崇高なるお下劣さ

(c)Photofest / Getty Images

カルト映画の最高峰『ピンク・フラミンゴ』がフィルムに刻む、崇高なるお下劣さ

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伝説的な最低場面のオンパレード



 主演は、ウォーターズ監督の高校時代の同級生にあたるディヴァイン(役名も同じ)。圧倒的なカリスマ性と豊満なボディを誇るこの主人公は、家族と共に郊外の森の奥に置かれたトレーラーで暮らしている。タブロイド紙はディヴァインのことを「史上最強のオゲレツ」と礼賛し、それを目にしたこれまた変態のマーブル家の面々は「俺たちの方がもっとオゲレツなのに!キーーッ!」と対抗心を燃やし、両者のライバル関係は激烈にエスカレートしていくーーーー。



『ピンク・フラミンゴ』(c)Photofest / Getty Images


 つまるところこの映画は、びっくり人間コンテストのようなオゲレツさを競う描写のオンパレード。ヌードやヘアはもちろん、ケツの穴を開閉したり、鶏を交えてセックスしたり、挙げ句の果てには・・・これ以上の詳述は差し控えるが、映画史上、間違いなく最低な伝説シーンがフィルムに刻印されている。70年代当時、本作を見た中にはこれをドキュメンタリーと勘違いし、マジでディヴァイン一家が森林のトレイラーでお下劣な生活を営んでいると思い込んだ人もいたようだ。


 本作は間違いなくフィクションである。だがしかし、前述の(詳述を差し控えた)伝説シーンは実際に決行したものだというし、こうなるともはや、リアルとフィクションの境界線がどれほど効力を持つのか皆目わからなくなる。



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