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『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』アネット・ベニングとジョディ・フォスターが見せる、女同士の友情の物語

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『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』アネット・ベニングとジョディ・フォスターが見せる、女同士の友情の物語

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ドキュメンタリー監督の新たな挑戦



 監督は、夫婦でドキュメンタリーを撮り続けるエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チンで、これまでも困難な状況を乗り越えようとする人々を見つめてきた。ロック・クライマーのアレックス・オノルドがロープや安全装置も使わず、ヨセミテのエル・キャプタンに登る姿を描いた『フリーソロ』(18)ではアカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞。また、『MERU/メルー』(15)ではインドのヒマラヤ山脈メルー峰にある“シャークスフィン”ルートの初めての登頂をテーマにしていて、『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』(21)は、タイの洞窟に閉じ込められたサッカーチームとコーチの救出事件を映像化している。


 『ナイアド』のヒロインはフロリダ海峡の横断に挑戦するわけだが、激しい湾流、サメや毒クラゲなど、そこには想像を絶する困難が待ち受けている。サメよけのケージを使うスイマーもいるが、ナイアドはケージなしでその海峡を泳ごうとする。まさに恐れを知らないスイマーのタフな挑戦が描かれていく。


 1949年生まれのダイアナ・ナイアドは、元オリンピック選手のジャック・ネルソンに10代の時に出会い、水泳を教えられた。その後、レイクフォレスト大学やニューヨーク大学でも学び、75年にマンハッタン島の周辺を泳いで認められ、79年にはバハマのビミニ島からフロリダまでを泳ぐ。マラソン・スイマーとして認められていくが、キューバからフロリダまでの長距離水泳には失敗し、その後、30才で引退している。


 映画の冒頭では実在のナイアドの若い頃の映像(テレビ画面)が使われているが、その後、すぐに60代の彼女が描かれる。そこはアネット・ベニングが演じていて、本物の彼女とは顔立ちが違うはずなのに、不思議と違和感がない。



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 今回の映画に関して、監督のヴァサルヘリィは”Entertainment Weekly”(23年9月29日号)の中で、「アネット・ベニングが役を受けてくれて、すごくラッキーだった」と語っている。ベニングは1年かけて水泳を鍛え直し、この役に挑んだそうだが、「最初に彼女の泳ぎを見て、これはすごい!と感動した。本当にぴったりのキャスティングだった。肉体面の厳しさだけではなく、人物の複雑さも見事に表現してくれた」と彼女は語る。


 ナイアドの友人であり、コーチとなるのが、ジョディ・フォスター扮するボニー・ストールだが、「ジョディのサポートも大きかった。ふたりは本物のプロフェッショナルだった」と監督はコメントする。そんな素晴らしい女優陣を得ることで、「絶対に失敗は許されない」と思ったそうだ。


 海での撮影は機材の問題や太陽の光線などの関係もあって、かなりむずかしいため、多くの場面は巨大タンクで撮られたという。また、ダイアナ役のためにふたりのスタントマンも用意された。


 ベニングとフォスターは、実際にダイアナ・ナイアドやボニー・ストールと多くの時間を共にして、役柄についてリサーチした上で役作りをしていった。また、かつてマイク・ニコルズ監督と一緒に仕事をしたこともある監督は、その経験から俳優とリハーサルすることが大切、と考えていたが、今回の俳優たちはリハーサル好きだったので、そのことにも助けられたという。


 ベニングの自宅で初めての打合せが実現して、ジョディと顔合わせをしたが、それがふたりの友情のはじまりとなった。「その友情は特別なもので、俳優たちも忠実に再現してくれた」と監督は言う。




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