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『ラブソングができるまで』最高のロマンティック・コメディにして最高のミュージカル映画

(c)Photofest / Getty Images

『ラブソングができるまで』最高のロマンティック・コメディにして最高のミュージカル映画

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映画を彩るオリジナルソング



 音楽家たちの創作をめぐる物語のためには、オリジナルの曲がいくつも用意された。重要なテーマ曲となるのは、アレックスとソフィーが共同制作する「Way Back Into Love」。そして、アレックスがかつて在籍していたグループの大ヒットソング「POP! Goes My Heart」。こちらはミュージックビデオも併せて制作された。他にも、コーラが歌う「Buddha’s Delight」など、全編オリジナルソングによって彩られた『ラブソングができるまで』は、ニューヨークを舞台にした現代のミュージカル映画でもある。


 音楽を主に手がけたのは、ファウンテンズ・オブ・ウェインのオリジナルメンバーだったアダム・シュレシンガー。シュレシンガーは、トム・ハンクスの初監督作『すべてをあなたに』(96)に主題歌を提供したのをはじめ、映画やテレビ、舞台の分野でも活躍していたが、2020年4月に新型コロナウィルスの合併症により52歳の若さで亡くなった。本作での仕事は、もともとシュレシンガーの大ファンだったマーク・ローレンス監督からの依頼によって実現したという。



『ラブソングができるまで』(c)Photofest / Getty Images


 監督のマーク・ローレンスは、マイケル・J・フォックスの出世作となった80年代の人気ドラマ「ファミリー・タイズ」の製作に携わり、サンドラ・ブロックが主演した『恋は嵐のように』(99 監督:ブロウンウェン・ヒューズ)や『デンジャラス・ビューティー』(00 監督:ドナルド・ペトリ)の脚本を手がけたあと、同じくサンドラ・ブロックとヒュー・グラントが主演した『トゥー・ウィークス・ノーティス』(02)で監督デビュー。本作の後も、『噂のモーガン夫妻』(09)、『Re:LIFE〜リライフ〜』(14)と、ヒュー・グラント主演のラブコメを続けて監督している。


 ちなみに、遊園地の興行でアレックスがアンコールとして歌う曲「Dance with Me Tonight」は、監督の息子で当時13歳だったクライド・ローレンスが手がけたもの。実はクライド・ローレンスは6歳のときに父の映画『デンジャラス・ビューティー』に曲を提供し、すでにその才能を発揮していた。その後クライドは、姉のグレース・ローレンスとともにバンド「Lawrence」を結成、姉弟ともにミュージシャンとして活躍している。




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