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『25年目のキス』ドリュー・バリモアが覆した「ロマンティック・コメディは美男美女のもの」という固定概念

(c)Photofest / Getty Images

『25年目のキス』ドリュー・バリモアが覆した「ロマンティック・コメディは美男美女のもの」という固定概念

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『25年目のキス』あらすじ

ジョジーは新聞社のコピー・エディター。高校時代はいじめに遭い、25歳になるのに本気でキスされたこともない。そんなジョジーに念願の記者の仕事のチャンスが訪れる。それは高校に潜入して今どきの10代の実態をレポートするというもの。ジョジーは嫌々17歳に化けて高校に潜入するのだが……。



 西暦2019年は何の年か? 目の前のペットボトルのラベルが「カルピス100周年」と教えてくれているが、それだけではない。ドリュー・バリモアが主演した学園ロマコメ『25年目のキス』(99)の20周年なのだ! タイトルにちなんで25周年にあたる2024年に記事を書くのが正解な気がしなくもないが、アメリカでも20周年で盛り上がったようなので、この知る人知るロマンティック・コメディ(以下、ロマコメ)がいかに革命的であったのかを力説したい。大勢の人に伝わるように、なるべく大きな声で。


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祝20周年!知る人ぞ知るロマコメの傑作はお宝映像が満載



 まず『25年目のキス』の概要を説明しよう。同作は、新聞社に勤める見習いコピーライターのジョジー(ドリュー・バリモア)が、「イマドキの高校生の乱れた生態を探って来い!」と命じられ、転校生のフリをして高校に潜入する物語だ。『21ジャンプストリート』(12)の新聞記者バージョンであり、映画監督のキャメロン・クロウが『初体験/リッジモント・ハイ』(82)の原作本を書くために、実際に高校生として潜入取材した実話エピソードにも似ている。


 主演を務めたドリュー・バリモアは公開時24歳で、主人公のジョジーと同年代。自ら設立したプロダクション「フラワー・フィルムズ」の第一回作品であり、初プロデュースも務めた勝負作だった。


『25年目のキス』予告


 友情を育む理数系女子アルディスには、同じ年にスタンリー・キューブリックの遺作『アイズ・ワイド・シャット』でも注目を集めていたリーリー・ソビエスキー。お調子者だが姉想いの弟ロブに『スクリーム』(96)シリーズのデヴィッド・アークエット。新聞社の上司にジョン・C・ライリー。新聞社の社主に『プリティ・ウーマン』(90)の監督ゲイリー・マーシャルとなかなかの顔ぶれだ。


 さらに現在から振り返ると、当時無名だった若手の顔ぶれに驚く。ジョジーの同僚シンシアには後に『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(11)でアカデミー助演女優賞に輝くオクタビア・スペンサー(当時はオクタビア・L・スペンサー表記)。学園のセレブ女子トリオにジェシカ・アルバ、マーリー・シェルトン、ジョーダン・ラッド。チョイ役ながら、ジェームズ・エドワード・フランコの名前で出ていたのがジェームズ・フランコで、本作が初の映画出演だった。いま観直すとまさに「お宝映像のオンパレード」みたいな豪華キャストなのだ!



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