アクション映画の巨匠ジョン・マクティアナン。『プレデター』を名作たらしめた悪夢のような現場とは

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2018.09.20稲垣哲也

冬枯れしていくジャングル！？

　『プレデター』は南米の架空の国が舞台で、全てのシーンがジャングル。そのため撮影はメキシコの本物のジャングルで行われた。スタッフが探してきたロケ地は中米の西海岸にある森だった。ここで撮影を始めたが、２週間も経つと、ある問題が明らかになった。そこにあった樹木のほとんどは落葉樹だったため、ジャングルという設定なのに森が紅葉し始めたのだ。マクティアナンは途方に暮れたというが、青い葉をなるべく画面に入れ込むなど、涙ぐましい努力をしながら撮影を続行した。

　しかし、森はどんどん冬枯れしていくため遂に撮影を断念。撮影隊は急遽、メキシコのパレンケという地域に移動し、撮影を再開した。このため『プレデター』をよく見ると、いくつかのシーンで森の木々が枯れているショットを確認できる。マクティアナンは「11月のニューハンプシャーの森のようだと映画評にも書かれてしまった」と今でも悔しがっている。しかし、こんなトラブルはまだまだ序の口だった。

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