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『スパイダーマン:ホームカミング』CG全盛のアクション映画界で、若き体育会系が生身のスタントで魅せる!

(c)Marvel Studios 2017. (c)2017 CTMG. All Rights Reserved.

『スパイダーマン:ホームカミング』CG全盛のアクション映画界で、若き体育会系が生身のスタントで魅せる!

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ドラマの感動も生身の挑戦あってこそ



 NY郊外の住宅地を背景にした追いかけっこや、ワシントンD.C.の有名なモニュメントを駆け上るシーンなど、この『ホームカミング』が過去のスパイダーマン映画とは一味も二味も違う、斬新なアクションを追求しようとする姿勢は明白。そこにトム・ホランドの身体能力が効果的に使われ、嘘くさくないアクション映像が完成した。過酷な動きの後にマスクを脱ぎ、ピーターの素顔が現れるとき、観ているわれわれはホランドがしっかりとアクションに挑んだ事実を納得させられるのである。


 映像テクノロジーの進化とともに、もはや何でもアリのアクションが氾濫気味になったヒーロー映画。しかし、目の肥えた映画ファンにとっては、それがCGなのか、顔の差し替えなのかは何となく察しがつくこともある。今作のトム・ホランドのように俳優の生身の動きが際立つことで、よりアクション場面への没入感は増し、結局はキャラクターへの感情移入度もアップすることになる。『スパイダーマン:ホームカミング』は、大きな試練を乗り越えた後、ピーター・パーカーの下す決断がこの上なく清々しく感じられ、その感覚が観終わった後の爽やかな後味につながる。俳優が全身全霊でアクションに挑むことが、作品に祝福を与える好例なのである。



文: 斉藤博昭

1997年にフリーとなり、映画誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。スターチャンネルの番組「GO!シアター」では最新公開作品を紹介。 



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(c)Marvel Studios 2017. (c)2017 CTMG. All Rights Reserved.

2017年8月11日(祝・金)全国ロードショー。


※2017年8月記事掲載時の情報です。

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