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リュック・ベッソンが苦闘の末に完成させた『グラン・ブルー』を捧げた相手とは?

© Photofest / Getty Images

リュック・ベッソンが苦闘の末に完成させた『グラン・ブルー』を捧げた相手とは?

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ラストにクレジットされる"ジュリエットに捧げる"の意味とは?



 実は、映画の製作中ずっとベッソンを悩ませていたことが他にもあった。『グラン・ブルー』の撮影が始まった1987年5月、ニースの病院で産声を上げたベッソンと女優アンヌ・パリローの愛娘、ジュリエットが、生後間もなく心臓に障害があることが分かり、以来6ヶ月間、手術を繰り返して生死の境目を彷徨っていたのだ。撮影中、ベッソンは立て続けに起こる現場でのトラブルに対処しつつ、病院で小さな命を繋ごうとする娘の無事を祈り続けていた。彼にとって、『グラン・ブルー』はジュリエットの命そのものだったのだ。



『グラン・ブルー』© Photofest / Getty Images


 映画の最後にクレジットされる"娘のジュリエットに捧げる"の意味をお分かり頂けただろうか。


 現在、30歳を過ぎたジュリエット・ベッソンは映画女優としてのキャリアを積んでいる。彼女はこれからも『グラン・ブルー』と共に生き続けるに違いない。


出典:「 グラン・ブルー リュック・ベッソンの世界」(ソニー・マガジンズ刊)




文 : 清藤秀人(きよとう ひでと)

アパレル業界から映画ライターに転身。映画com、ぴあ、J.COMマガジン、Tokyo Walker、Yahoo!ニュース個人"清藤秀人のシネマジム"等に定期的にレビューを執筆。著書にファッションの知識を生かした「オードリーに学ぶおしゃれ練習帳」(近代映画社刊)等。現在、BS10 スターチャンネルの映画情報番組「映画をもっと。」で解説を担当。



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