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『ゴッドファーザー』大傑作への道程で、積み重なった偶然とは?

Copyright (C) 1974 by Paramount Pictures and The Coppola Company. All Rights Reserved. Restoration Copyright (C) 2007 by Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.TM, (R) & Copyright (C) 2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ゴッドファーザー』大傑作への道程で、積み重なった偶然とは?

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『ゴッドファーザー』あらすじ

1947年。マフィアのドン、ビト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の屋敷内で末娘コニー(タリア・シャイア)の結婚式が行われた。コルレオーネ家の一族、「ファミリー」と呼ばれるマフィアの組織の面々ら総勢数百人が会す壮大な挙式だった。邸内の、ブラインドが下ろされた書斎で、タキシード姿の右胸に血のような真っ赤な薔薇を刺したビトが、訪ねてきた友人の嘆願に耳を傾けていた。自分をすがってくる者には愛と権力、知力で十分に報じた。それがドン、(ゴッドファーザー(名付け親))としての義務、尊厳であった。対立するブルーノ・タッタリア(トニー・ジョルジオ)の息のかかった麻薬の売人ソロッツォ(アル・レッティエーリ)が取引の話を持ちかけてきた。ビトは丁重に断ったが、やがてソロッツォは暗殺計画を企てる・・・。第二次大戦から復員したマイケル(アル・パチーノ)は父親の暗殺未遂に強い憤りと怒りを憶え、マフィア社会に身を投じていくのだった・・・・。


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映画史に輝く大傑作はいかにして生まれたか?



 映画史上に燦然と輝く傑作『ゴッドファーザー』。あるマフィア一家の権力交代をシェイクスピアやドストエフスキーにも通じる格調高い年代記としてまとめあげ、マーロン・ブランド、アル・パチーノらの素晴らしい演技と、名撮影監督ゴードン・ウィリスによる重厚かつ芳醇な映像美で観客を魅了。「決して断れない申し出をする」など数々の名セリフをも生み出し、いまだにオールタイムベストの常連となっている。また巨匠監督フランシス・フォード・コッポラの代表作であり、『ゴッドファーザーPARTⅡ』と並びシリーズで二度アカデミー賞を受賞という前代未聞の偉業も成し遂げた。



『ゴッドファーザー』Copyright (C) 1974 by Paramount Pictures and The Coppola Company. All Rights Reserved. Restoration Copyright (C) 2007 by Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved. TM, (R) & Copyright (C) 2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.   


 本作はコッポラの才能を世に知らしめただけでなく、落ち目とされていたマーロン・ブランドの名誉を回復し、アル・パチーノ、ロバート・デュバル、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ダイアン・キートンら、当時はまだ駆け出しか無名だった役者たちをスターに押し上げ、そしていくつもの映像革新を実現。その功績の大きさを語り出すとキリがないのだが、本稿では、『ゴッドファーザー』がいかに偶然の積み重ねによって傑作となったかを考証することで、映画の魔法の不思議さについて考えてみたい。



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