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トム・ハンクス初のオスカーノミネート作『ビッグ』に集結した笑いの仕掛け人たち

© Photofest / Getty Images

トム・ハンクス初のオスカーノミネート作『ビッグ』に集結した笑いの仕掛け人たち

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映画は大ヒット。そして、ハンクスは。。。



 『ビッグ』は1988年6月に全米公開されて興収1億5,000万ドルを突破する大ヒットを記録。ペニー・マーシャルは女性監督として初の興収1億ドル突破をクリアした人物として映画史に刻まれる。また、アメリカ映画協会(AFI)は会員の投票で選ぶ「ファンタジー映画TOP10」の10位に『ビッグ』を選出。1996年にはブロードウェー・ミュージカルに作り替えられ、トニー賞の5部門で候補入りを果たす。また、トム・ハンクスはコメディ俳優としては希有なアカデミー主演男優賞候補に初めて名を連ねる。



『ビッグ』© Photofest / Getty Images


 4年後、マーシャルは『プリティ・リーグ』(92)で女性野球チームを率いる酔いどれ監督役を再びハンクスに依頼。その際、自分は監督役には若すぎると感じていたハンクスに対して、マーシャルは「彼は今でも自分は若いと信じている。ただ、怪我をして現役引退を余儀なくされ、仕方なく監督をしているだけなの」と説明し、ハンクスを納得させる。それは『ビッグ』で培った外見と内面の乖離を表現する演技法の再現であり、この監督役は脇役ながら、ハンクスのベストワークの1つに挙げて差し支えないと思う。


 その後、ハンクスは"子供大人"演技の集大成とも言える『フォレスト・ガンプ 一期一会』(94)でオスカーを獲得。前年の『フィラデルフィア』に続く快挙だった。以降、彼は徐々に生まれ育ったコメディから距離を置くようになる。ペニー・マーシャルも2001年の『サンキュー、ボーイズ』以来、長らく長編映画からは遠ざかったままだ。



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