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トム・ハンクス初のオスカーノミネート作『ビッグ』に集結した笑いの仕掛け人たち

© Photofest / Getty Images

トム・ハンクス初のオスカーノミネート作『ビッグ』に集結した笑いの仕掛け人たち

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『ビッグ』あらすじ

12歳の心を持ったまま、ある日突然、35歳の大人に急成長してしまった少年ジョシュ。玩具メーカーに就職したジョシュは、子供の発想で会社内でどんどんと出世していくが。。



 ハリウッドでは優秀な脚本が映画化されずに廃れていくのを阻止するために、2005年に"ブラックリスト"と呼ばれるプロジェクトが立ち上がった。脚本家がウェブサイト上に自作のシナリオをアップし、それを閲覧者である映画業界関係者が評価するというシステムだ。こうして、'05年にはディアブロ・コーディの『JUNO/ジュノ』が、'09年にはアーロン・ソーキンの『ソーシャル・ネットワーク』が発掘、そして映画化され、コーディとソーキンは共にアカデミー脚本賞に輝いている。しかし、"ブラックリスト"以前に於いては、スターの介入が脚本の知名度を上げる役割を間接的に果たすことがよくあった。最たる例が『ビッグ』(88)だ。

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デ・ニーロが興味を持ったことで事態は一変!



 脚本家のアン・スピルバーグが兄のスティーブン・スピルバーグに監督を頼むつもりで執筆した『ビッグ』のシナリオを受け取った時、監督のペニー・マーシャルは、コメディとしての質の高さを認めつつも、業界内で興味を持つ人間は現れないだろうと踏んでいた。だが、ロバート・デ・ニーロが主人公のジョッシュ役を演じたがっているという情報が拡散した途端、事態は一変。ハリウッド中が行方を注視する話題のプロジェクトに変貌する。



『ビッグ』© Photofest / Getty Images


 さて、ここからの展開は腐るほど目にしてきたものだ。マーシャルのファースト・チョイスはトム・ハンクスだったが、1980年代当時のハンクスは『スプラッシュ』(84)以来、コメディアクターとして引く手数多の状態で、『ビッグ』の前に『ドラグネット 正義一直線』(87)と『パンチライン』(88)の撮影を控えていたため、一旦は辞退。そこで、マーシャルはある意味この企画の立役者であるデ・ニーロに出演依頼をかけるも、ギャラの折り合いが付かずに断念。そうこうしているうちにハンクスの体が空き、1987年8月、『ビッグ』は無事にクランクインを迎える。



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