(c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
『ワンダーウーマン』時代設定を変えたのは何故?大胆な決断に込められた二つの狙い
誰もがそれぞれの境遇で、必死に戦っている
とはいえ、最後に念のため一言だけ付け加えておきたいのは、『ワンダーウーマン』は決して“女性の戦い”のみに特化した作品ではないということだ。このヒーロー映画が優れているのは、女性たちのみならず、一般の男女、一兵卒、少数派の民族、肌の色の異なる人々、過去のトラウマや心に棘が刺さって抜けない人々の胸中までをもつぶさに映し出すところにある。
登場人物の一人がワンダーウーマンにこう語るシーンが印象的だ。
「みんなそれぞれの境遇で必死に戦っている。君と同じだよ」
その瞬間、彼女も大きな悟りを得たような表情をする。いうなればここまではワンダーウーマンによる“一人の戦い”だった。だが、それがすべての垣根を超えた“みんなの戦い”へと広がっていく。こういったダイナミズムもまたこの映画の魅力であり、男女問わず我々を熱狂させてやまない大きな原動力と言えるのである。
1977年、長崎出身。3歳の頃、父親と『スーパーマンⅡ』を観たのをきっかけに映画の魅力に取り憑かれる。明治大学を卒業後、映画放送専門チャンネル勤務を経て、映画ライターへ転身。現在、映画.com、EYESCREAM、リアルサウンド映画部などで執筆する他、マスコミ用プレスや劇場用プログラムへの寄稿も行っている。
8月25日(金) 全国ロードショー 3D/2D/IMAX
ワーナー・ブラザース映画
(c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/wonderwoman/
※2017年8月記事掲載時の情報です。