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『マグノリア』劇中曲のリレー歌唱と衝撃場面で世界を熱狂させた、PTAの傑作群像劇 ※注!ネタバレ含みます。

『マグノリア』劇中曲のリレー歌唱と衝撃場面で世界を熱狂させた、PTAの傑作群像劇 ※注!ネタバレ含みます。

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エイミー・マンの楽曲に着想を得たキャラクターたち



 エイミー・マンは1985年、ティル・チューズデイのボーカル兼ベース担当としてエピック・ソニーからメジャーデビュー。アルバム3枚を発表したのちエピックとの契約を解消、バンドも解散し、1993年からはソロのシンガーソングライターとして活動している。


 PTAはエイミーと長年親交があり、『マグノリア』の準備を始めていた1997年の夏から秋にかけては、彼女の次のアルバム(2000年の『バチェラーNo.2』)用のデモ音源を聴かせてもらっていたという。たとえばその中の1曲『Deathly』は、「Now that I've met you / Would you object to / Never seeing / Each other again」(私たちは出会ったけど 二度と会わないと言ったら 反対?)という歌詞で始まるが、この曲の内容から薬物依存の女性クローディア(メローラ・ウォルターズ)のキャラクターが生まれた。彼女が警官ジム(ジョン・C・ライリー)とレストランで食事する場面では、先に引用した歌詞とほぼ同じ台詞を語らせている。PTAはさらに、「クローディアの物語は『マグノリア』の核心であり、本作のすべての物語はクローディアから派生して書かれた。だから、すべての物語はエイミーの頭から生まれたと言ってもいい」と語っている。




 作中で最も印象的な使われ方をしている楽曲は、『Wise Up』だろう。本編が終盤に差しかかった頃、大きな失敗をしたり、行き詰まりを感じていたり、過去の行いを後悔したりしている9人が、エイミーが歌うBGMに合わせて、歌詞の一部をリレーのように歌い継いでいく。この曲は元々1996年のトム・クルーズ主演作『ザ・エージェント』に提供されたものだ。『Wise Up』の歌詞も同様に、PTAによるキャラクター造形に寄与した。具体的には、クローディアが歌う部分の詞は薬物依存、クイズ番組司会者ジミー(フィリップ・ベイカー・ホール)のパートは癌の罹患、元クイズ少年ドニ―(ウィリアム・H・メイシー)のパートは飲酒癖、アールの後妻リンダ(ジュリアン・ムーア)のパートは死にゆく夫の遺言と、それぞれリンクしている。



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