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今や世界的ヒットメーカー!ジェームズ・ワンの出世作『ソウ』はこうして生まれた!

今や世界的ヒットメーカー!ジェームズ・ワンの出世作『ソウ』はこうして生まれた!

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余波、そしてワン監督のエモーショナルな進化



 2003年秋の18日間という慌ただしいスケジュールで撮影された『ソウ』は、翌年1月のサンダンス映画祭で上映され、大きな反響を呼び起こす。北米での配給権利を持っていたライオンズゲート社は当初ビデオスルーでのリリースを予定していたが、これを受けて同年のハロウィン・シーズンに劇場で公開することを決定。かくして、ハロウィンの週末に全米公開された『ソウ』は、週末の3日間だけで製作費の12倍もの興行収入を稼ぎだした。もちろん、世界中でも大ヒットを記録。日本でも大いに盛り上がり、宣伝文句として使われた“ソリッド・シチュエーション・スリラー”という言葉は、今や限定空間を舞台にしたサバイバル・スリラーを表わすジャンル名として定着している。


 ご存知の通り、『ソウ』はこの後シリーズ化され、さらに知名度を上げていく。ワネルは3作目まで共同脚本を務めたが、他に撮りたい作品があったワンは基本的に製作総指揮に名を貸すに留まった。『ソウ』シリーズは回を重ねる度に惨殺描写の衝撃度が上がり、時には“拷問ポルノ”との批判を浴びることもあった。それゆえに『ソウ』の第一作もそういう目で見られがちだが、血糊の量は後のシリーズに比べて、ずっと控え目だ。ワンの目指すところは、単なるバイオレンスではなく感情に訴えるドラマだった。



 『ソウ』でゴードンは妻子を救うために命がけの行動に出たが、そんな家族の絆は『狼の死刑宣告』(07)、『インシディアス』(10)シリーズや『死霊館』(13)シリーズにも見ることができる。キャラクター上の“ファミリー”を拡張し続けている『ワイルド・スピード』シリーズの『SKY MISSION』(15)をワンが監督したのも必然的であり、『アクアマン』の根底にも家族のドラマがあった。そして彼は同作で久しぶりに、映画製作におけるブラザーと呼ぶべき存在であったワネルを役者として迎えている。



文: 相馬学

情報誌編集を経てフリーライターに。『SCREEN』『DVD&動画配信でーた』『シネマスクエア』等の雑誌や、劇場用パンフレット、映画サイト「シネマトゥデイ」などで記事やレビューを執筆。スターチャンネル「GO!シアター」に出演中。趣味でクラブイベントを主宰。



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(c)Photofest / Getty Images

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