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真実は隠蔽されている!『トゥルーマン・ショー』と、たくらみに満ちた世界

(C) 1998 2015 by Paramount Pictures.

真実は隠蔽されている!『トゥルーマン・ショー』と、たくらみに満ちた世界


使命感に駆られる陰謀論者



 こうしたイメージの相似も興味深いが、より重要であるのは『トゥルーマン・ショー』が、陰謀論に特徴的な考え方、すなわち「この世界はたくらみを持った人間・権力によって操作されており、真実は隠蔽されている」「表面上は欺瞞的にふるまう個人・団体が、裏では陰謀に加担している」「ものごとに偶然はなく、あらゆる事象に理由があり、決まったパターンが存在する」などを物語として提示している点だ。


 たとえば劇中、トゥルーマンが妻に奇妙な説明をする場面がある。「いまから何が起こるか予言する。まずは赤い自転車に乗った女性、そして花を持った男、最後にフェンダーのへこんだワーゲンが道を通るぞ」。これは道を歩く人びとがすべて役者であり、世界が虚構であると示す彼の根拠なのだが、こうした一見無意味な法則性や因果関係の発見は陰謀論者がもっとも得意とするところであり、すべてに連鎖や相関を見つけなければ気が済まない独特の性格を示している。



(C) 1998 2015 by Paramount Pictures.


 トゥルーマンが狂人扱いされるほど、陰謀論者はより共感が深まるだろう(「そうだ、真実を伝えようとすると頭がおかしいと思われるんだよな」というように)。「自分だけが真実から疎外されている、その真実を見つけなければならない」という陰謀論者特有の使命感が、トゥルーマンをつき動かしているのだ。



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