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真実は隠蔽されている!『トゥルーマン・ショー』と、たくらみに満ちた世界

真実は隠蔽されている!『トゥルーマン・ショー』と、たくらみに満ちた世界

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なぜ『トゥルーマン・ショー』はアメリカ的なのか



 映画『トゥルーマン・ショー』(98)は、90年代に全世界的な広がりを見せたリアリティ・ショー文化をアイロニカルにとらえた作品という文脈で受容されている。日本であれば、テレビ番組『進め! 電波少年』(92〜)に代表される、それまで誰も存在を知らなかった一般人(あるいは、知名度が一般人とあまり変わらないタレント)が毎週テレビに登場し、番組を通じて有名になっていく過程がそれに該当する。


 「有名であることによってのみ有名であるような、徹頭徹尾普通の人々」(スラヴォイ・ジジェク)*1という新しい存在。いまとなっては当たり前であるこの現象が、世間に大きく広まった90年代を象徴するフィルムが『トゥルーマン・ショー』だが、この作品を理解する手がかりは「リアリティ・ショー文化」だけなのだろうか。


 『トゥルーマン・ショー』は、テレビ番組が精巧に作り上げた虚構世界に暮らす男、トゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)の物語だ。彼の人生は、誕生の瞬間からすべてが撮影され、番組として世界中に放送されつづけていた。トゥルーマン本人は、この世界が虚構であることを知らない。彼の住む家や町は巨大なセットである。屋根のついたドーム状の大型建造物は万里の長城にも匹敵する大きさで、太陽や月、雨や雷に至るまでが機械で操作可能。トゥルーマンにとっては、この建造物の内側に作られた巨大セットこそが全世界だ。


 さらには、セット内で暮らすトゥルーマン以外の人物はみな俳優として、脚本に沿って演技する存在である。トゥルーマンは、この虚構を現実と信じて暮らしていたが、いくつかのきっかけから疑いを抱き始める。



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