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『いまを生きる』の教師には、映画より個性的な実在モデルがいた!?

『いまを生きる』の教師には、映画より個性的な実在モデルがいた!?


 誰の心にも自らの学生生活を思い起こさせる映画がある。初恋に胸を焦がした日々が蘇る学園ロマンス、クラブ活動に熱中した放課後にタイムスリップするかのようなスポーツドラマ、そして、自分の人生に決定的な影響を与えた教師の面影と、その言葉が思い浮かぶ『いまを生きる」。そんな風に即タイトルが出てくるほど、『いまを生きる』のインパクトは強い。1989年に製作された映画が、一度もボックスオフィスのトップにならなかったにも関わらず、最終的には北米興収で1億ドル弱を、そして、ワールドワイドで実に2億ドルを上回る興収を稼ぎ出したのは、多くの観客が恩師への思いを永く共有できたからだ。そして、その思いを共有していたのは観客だけではなかった。

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教科書を破り、机の上に立つことを促した新任教師



 『いまを生きる』の主人公ジョン・キーティングとは、どんな教師だったのだろう。彼の教育法からその人物像を解説してみたい。舞台は1959年のアメリカ、バーモント州にある全寮制学院、ウェルトン・アカデミー。新学期を迎えたキャンパスに新任教師として赴任するのが、同校のOBである英文学教師、キーティングだ。就任早々、彼は定型を打ち破る授業を展開して生徒たちを戸惑わせる。教科書として使われている英文学博士、プリチャード(架空の人物)のテキストを開こうとする生徒たちに「そんな物は破り捨てろ!」と命じる。


 またある授業では、突然机の上に立ち「私はこの机の上に立ち、思い出す。常に物事は別の視点から見なければいけないことを。ほら、ここからは世界が全く違って見えるではないか!?」と言い放つ。その言葉に煽られて机の上に立つものの、すぐに降りようとする生徒たちに「待て、レミング(タビネズミ)のようにすごすごと降りるんじゃない。そこから周りをきちんと見渡してみろ」と、追い打ちをかける。時には狭い教室を飛び出して、生徒たちに校庭を行進させたり、サッカーをさせて気分転換を促す。




 戸惑う生徒たちの心を捉えたのは、ユニークな授業だけではなかった。彼らはキーティングのある言葉によって、個性を押し殺して暮らす学園生活の呪縛から解き放たれ、やがて、その言葉を行動に移していく。その言葉とは、ラテン語で「Carpe diem」。英語に訳すと「Seize the day=今を生きろ」。邦題に使われたこの一節は、劇中では「Make your lives extraordinary(素晴らしい人生を送るんだ)」と付け加えられ、映画のメインテーマとして明確に打ち出される。



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