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雑誌カルチャーに溺れたい!『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』

雑誌カルチャーに溺れたい!『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』

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妻夫木聡は筋金入りの奥田民生になりたいボーイだった



 大根仁監督の最新作『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』は人気コラムニスト、渋谷直角の同名のコミックを映画化したものだ。妻夫木聡演じる主人公、コーロキは家電雑誌からハイセンスライフスタイルマガジン「マレ」に移動してきた30代の編集者。彼の憧れはミュージシャンの奥田民生。コーロキがまだ少年だったとき、ミュージックステーションに出た奥田民生が食べこぼしで汚れたジーンズのまま登場し、そのことを指摘したタモリに恥ずかしがることなく、平然とその理由を淡々と述べた姿に衝撃を受け、以来、奥田民生のように平常心で、カッコつけずに好きなことをする大人になりたいと願っている。


 だが、そんなコーロキの前に超絶かわいいファッションブランドのプレス、あかりが現れ、一目惚れした彼は果敢にアタック。あっさりうまくいくのだが、むしろ付き合いだしてからの方が、彼女の言動の細かい部分に激しく感応し、深読みしすぎて、平常心を全く保てなくなるのだ。さあ、どうする、コーロキ!


 このコーロキ役をほぼ同年齢の妻夫木聡を絶妙な情けなさとかわいらしさの入り混じった人物像に仕上げているのだが、もともと、奥田民生好きで有名だったことを知る渋谷が妻夫木に献本して送ったところ、この本を読んだ妻夫木が即座に事務所に「次の企画にどうだろう」と提案し、同時進行で大根仁監督も「直角のこの本を映画化するなら俺」と思って動いており、比較的早い段階で座組が決まるという幸福なスタートを切った。




 神奈川で育った妻夫木は少年時代、テレビ神奈川の音楽番組「ミュージックトマトJAPAN」を夢中になってみていて、そこに出ている奥田民生に憧れるようになり、自身も早い時期から音楽活動をはじめている。今の若い観客は知らない方も多いかもしれないが、20歳のころはスリーピースバンド「Basking Lite」でメジャーデビューし、ボーカル、ベースとして精力的にライブ活動をしていた。翌年、主演映画『ウォーターボーイズ』の大ヒットを受け、同時にその年の新人映画賞を総なめにしたことから俳優の道一本に進路を定めることとなったが、ミュージシャンスピリッツのある人で、奥田民生との交流も深い。今回の主演が決まったあと、渋谷が打ち合わせで会ったとき、妻夫木から、広島市各所の奥田民生にまつわるいわゆる聖地巡りをした際の写真を見せられ、そのディープさに驚いたというから、まさにコーロキ役はぴったりであった。



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