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『事故物件 恐い間取り』怖さは時代で変化する――中田秀夫監督と考える、現代ホラー論【Director's Interview Vol.74】

『事故物件 恐い間取り』怖さは時代で変化する――中田秀夫監督と考える、現代ホラー論【Director's Interview Vol.74】


インスピレーションを与えた、『IT』の存在



Q:現代のホラー作品は、R指定がつくほど怖さを追求したものにするのか、万人が観られる娯楽性の高いものにするか、二軸で考えなければならないのかな、と感じていて。今のお話をお聞きして、非常に納得しました。


中田:じわじわと迫ってくる恐怖というか、幽霊がこちらを襲わずにぼんやりと立っているもの――『リング』などもそれに近いかと思いますが、公開時点ではアメリカ人にも「これぞJホラーだ!」とものすごくウケたわけです。スプラッター映画などで、ゾンビがこっちに襲い掛かってくるという描写に飽きた彼らが「これが幽霊の本当の姿なんじゃないか」と評価してくれた。


ただ、そういった“静的”なクワイエット・ホラーばかり作っていると、自分自身も「また同じだな……」と思ってしまう。




そんななか、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(17)が出てきて、触発されましたね。スティーヴン・キングの原作の力もあるかと思いますが、この作品が世界中で大ヒットしたことで、ホラーの流れが変わったと思います。


ピエロというのは、僕ら世代にとってはサーカスにいる「面白い」対象なんだけど、この映画の中では少年たちの想像の中でどんどん膨らんで、怖くなっていく。ペニーワイズって、面白いけど怖いじゃないですか。


この感じを日本映画で追求したらどうなるのかな、ということが、『事故物件 恐い間取り』の発想の原点です。



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